三頭山(3回目)

半年前に知った奥多摩一のブナ林。紅葉の季節に再訪することを決めていました。
糠指尾根の急登を過ぎて傾斜が緩くなったあたりです。紅葉の時期は終盤に差し掛かっていました。

散り際のブナ林(糠指尾根上部)

@期間 2003/11/02(日帰り)
A同行者 なし
Bアプローチ 行き:JR青梅線・奥多摩駅よりバスで小河内神社へ

帰り:都民の森よりバスでJR五日市線・武蔵五日市駅へ

Cルート 小河内神社バス停[600m]−糠指尾根登山口[600m]−イヨ山[979m]−糠指山[1175m]−鶴峠分岐[1380m]−北面巻き道−西側尾根道−三頭山頂[1531m]−三頭大滝[1100m]−都民の森[1020m]
(地図記載以外の標高は、等高線より読み取っているため、不正確です)

最高点:三頭山頂・標高約1531m,難易度:☆☆☆★★

D天候
E所要時間 約6時間15分(歩行+休憩時間)
Fポイント 半年前の山行で奥多摩随一のブナ林に出会って、感動を覚えました。その日以来、紅葉の時期に再び訪れることを心に決めていました。

・この日は奥多摩湖畔の糠指尾根から入ることにしました。浮き橋を渡るのは初めて。ようやく奥多摩の山屋の仲間入りを果たせた気分です(^^;;。

・取り付きからいきなりの急登が続きます。わかっていたのに、こんなコースを登りにとってしまったことに早くも後悔の念が頭をもたげてきます。しかし、自然林が増えてきて、徐々に展望が利いてきます。身体が順応して、いいリズムで高度を稼いでいきました。

・急登をクリアして糠指山に立てば、見事な紅葉が現われました。ムロクボ尾根をあわせて、行く手にブナの大木が現われました。見事に黄色く染まっていました。このあたりが紅黄葉の最盛期でした。

・昼食をとって再び登り始めます。「オツネの泣き坂」は糠指尾根で一番の急登。これをなんとかクリアすると斜度が緩んで完全に周囲は自然林に。既に最盛期は過ぎていて、落ち葉が積もり始めていました。落ち葉は鮮やかさを残しており、燃えるような雰囲気さえ漂わせていました。

・かなり暑い日だったせいか、バテてきました。鶴峠分岐にようやくたどり着き、ここからは期待の北面巻き道へと入ります。水平道が続きます。辺りはブナ林が広がっています。しかし、既に最盛期は過ぎていて、葉がかなり散っている木もありました。しかし、散る間際の赤褐色の葉が燃えるようでもあり、「凄味」すら感じました。これはこれで雰囲気あります。

・残念なのは、日射の角度が低いこと。北面はほとんどが日陰になっていました。やっぱりちょっと遅かった・・・そんなことを考えながら歩いていると、向こう側から速いペースで歩いてくる人を見つけます。何となく予感めいたものを感じて声を掛けました。Hgさんでした。やったー、ついにお会いできました。(^^)v

・Hgさんは鶴峠分岐に出て山頂へ、僕は西側の尾根から登り返します。稜線のブナはほとんど散っていました。三頭山西峰の西側にあるピークでHgさんと再会。暫し語り合って、別れました。名残惜しい時間でした。

・山頂に着いたのは午後2時半頃。西に傾きかけた陽射しが、いい感じに照らしていました。この時間になってもまだ、登ってくる人が結構いました。少し遅くなったので、槙寄山はパスすることにして、最短の三頭沢コースで下ることにしました。

・三頭沢コースは、初めてこの山に登ったときに歩いたコースですが、かなり渋滞していた記憶がありました。今回下りにとってみると、辺りは意外と自然度の高いことがわかりました。沢筋は既に日が翳ってしまっていたけど、見上げた斜面が西日を浴びていました。三頭大滝を過ぎれば観光客が増えてきて、あとは惰性で歩いて都民の森の駐車場に下り立ちました。

・午後3時40分の五日市駅行きのバスに乗りました。「数馬の湯」は混んでいるようなのでパスして、五日市の駅までバスに乗り続けました。思ったよりは道が渋滞していなくて、割とすんなり五日市駅に着きました。しかし、秋の日はつるべ落としですね。電車が動き出す頃には、夕闇が迫っていました。

G総括 ・晩秋というには暖かい秋の一日、期待していた燃えるような紅黄葉にはそれほど恵まれなかったけど、散り際の趣きの深さを実感しました。当たり前のことですが、季節の連続性をこの目で確認できたことがよかったと思います。

・今年は冷夏に残暑、10月中旬の冷え込みなどの要因が絡み合って、山の紅葉は色づきが悪い上に、進み具合が早いようです。今年は、2週間前の尾瀬で綺麗なブナの黄葉を見たからそれでよしとすることにします。(本当は残念だったけど)

・三頭山はこれからも定期的に通うことになるでしょう。そして、都度、北面巻き道を歩くと思います。今度は、向山から余沢へ向けて歩いてみたいと思います。来年の新緑の時期かな?それにしても、新緑は比較的時期が長いけど、紅葉は本当に時期が短いですね。最盛期は2週間持たないということですかね。そわそわさせられます。

・Hgさんとは、後になって、話し忘れたことを幾つか思い出してしまいました。やはり、いざお会いすると、なかなか思い通りに話せないものですね。でも、本当に楽しかったです。次回は、予告無しで偶然にお会いしたいですね。それができそうな気がしています。

H気付事項 ・小河内神社バス停周辺にはトイレがありません。ひとつ手前の峰谷橋バス停付近にあります。峰谷橋バス停から小河内神社バス停までは、約200mあります。

・今回のコース中には水場がなかったような気がします。北面巻き道に小さな沢が幾つかありますが、水場としては当てにできないと考えたほうがよさそうです。

※印はクリックすると拡大表示されます。

糠指山あたりまで登れば、ブナの黄葉が輝いていました。※クリックすると拡大表示されます。

※糠指山付近にて

太い枝から手を広げるように放射状の枝が出ています。このあたりの染まり方が見事でした。

糠指山のブナの大木

陽の当たる斜面です。このような場所はかなり少なかったのでした。

北面巻き道

赤褐色の葉は透明感を失いつつありましたが、遠目には”凄味”のようなものを感じました

散り際の凄味

稜線のブナは既に葉を落として、初冬の佇まい。明るい尾根道でした。

既に葉を落とした稜線のブナ
(西側の尾根道)

三頭沢コースを下る途中で見上げた斜面。ブナの幹に斜光線が当って白く輝いていました。

傾いた陽射しに浮かび上がる斜面

 

 


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