本社ヶ丸

晩夏の低山に咲くある花を愛でるために、富士五湖方面を目指しました。
清八林道から望んだ夏富士の姿。ようやく本格的な夏の到来です。画像は壁紙サイズです。

夏富士(清八林道にて)

@期間 2003/8/24(日帰り)
A同行者 ネット仲間
Bアプローチ 行き:富士急行線・河口湖駅より、御坂みちを経て、三ツ峠入口の駐車場までタクシーで

帰り:JR中央本線・笹子駅へ下山

Cルート 三ツ峠入口駐車場[1290m]−大幡八丁峠[1480m]−清八峠[1593m]−本社ヶ丸[1631m]−角研山[1377m]−やぐら跡[?m]−笹子駅[620m]
(地図記載以外の標高は、等高線より読み取っているため、不正確です)

最高点:本社ヶ丸山頂・標高1631m,難易度:☆☆☆★★

D天候
E所要時間 約6時間半(歩行+休憩時間)
Fポイント ・8月に入ってこれで5度目の山行。記録的な冷夏にあって、この頻度に我ながら呆れます。しかし、前の週に鳥海山へ会心の山行をしたからと言っても、それはそれ、これはこれ。山行のテーマは尽きることがないのです。

・今回のテーマはずばり「レンゲショウマ」。真夏にアルプスだ、八ヶ岳だ、東北だと行っていた小生が、近場にも興味を持ってきたことの一環というわけですが、去年の甲斐駒ヶ岳での登り始めに見かけたレンゲショウマの可愛らしさが忘れられなかったのです。そんな因果で物色してたところ、運良く花好きなネット仲間と都合が合って一緒に行くことになりました。

・当初考えていたのは三ツ峠山。ところが電車の中で同行者の「本社ヶ丸がよさそう」の一言で変わってしまうあたり、不思議な巡り合わせです。前々から気になっていた山だったけど、情報量が少ないので踏み切れずにいた山です。それにしても、久々に真夏の陽射しが降り注ぎ、電車はここぞとばかりに繰り出した登山者で一杯でした。

・河口湖駅までやってきてタクシーで清八林道入口へ。ここで誰もが三ツ峠へと向かう中を、我々だけがゲートを抜けて清八林道に入ります。標高は1300mほど。暑い暑いと日陰を選んで歩きました。林道の脇には晩夏の花が咲き乱れていて、テンニンソウやカメバヒキオコシ(コウシンヤマハッカ?)が数多く見られました。

・標高が上がって夏富士の展望が得られると、やがて大幡八丁峠に着いて、ここから登山道が始まりました。すぐにレンゲショウマが現われて拍子抜けしました。1年ぶりの再会、いやぁやっぱりカワイイなぁ〜。早速の写真タイムです。

・清八峠へ向けて登って行きます。レンゲショウマは所々に咲いていて、ほかにはソバナやハンカイシオガマなどが現われて、樹林帯の中は賑やかです。

・鉄塔を抜けて清八峠へ。ここからは欲しいままの展望が得られます。夏富士は三ツ峠の奥で少し遠慮がちな姿を見せ、南アルプス、八ヶ岳、奥秩父連峰と、この時期にしては期待以上の展望でした。しかし、風が止むと、陽射しにチリチリ焼かれて暑い暑い。

・更に登っていけば、岩稜をからめるようになり、本社ヶ丸の山頂につきました。ここの展望も負けず劣らず素晴らしい。もう少し風が吹いてほしいな。ビールがちらつき始めていましたよ。三ツ峠に行ってたら山小屋で買って飲んでただろうに(笑)

・本社ヶ丸を過ぎて稜線を東に歩き続けます。徐々に高度が下がり、あたりは深い樹林帯となります。日陰の方が涼しい。このあたりからレンゲショウマが増えてきて、テンニンソウやオクモミジハグマも群生しています。ソバナやトリカブトに似たレイジンソウも多いです。写真タイムが多くて、なかなか進めない(笑)。鶴ヶ鳥屋山までのコースタイムが縮まらない。

・ブナの背が徐々に高くなってきて鬱蒼とした雰囲気のところで一休み。マルバダケブキが咲いていました。更に行けば樹林が途切れ、鉄塔の刈り払いでできた草原を抜けて再び樹林帯へ。レンゲショウマは至るところに咲いていました。

・花が多いせいか、蝶も沢山飛んでいました。特にアサギマダラが優雅に群れ飛ぶ様子が印象的でした。

・角研山を過ぎて「やぐら跡」に着いたところで、鶴ヶ鳥屋山はあきらめて(とうの昔にあきらめていたが)、笹子へと下りにかかります。レンゲショウマの群生を抜ければ植林帯を絡め、林道を越えてからは急な下りが続きました。

・船橋沢に下りて小さな渡渉を5、6回繰り返したら登山道の終点へ。ここからは林道を行きます。標高を下げてきたせいか、木陰でも暑い。あとは笹子駅まで歩くだけだけど、心の中はビールで一杯。というわけで、
「ビール」、「ビール」、「ビール」、「ビール」、・・・
の掛け声でリズムを取りながら歩いたとさ。

・その笹子駅、無人駅のためビールは売ってませんでした。仕方ないので、歩いて数分のところにある酒屋へ行ってビールで乾杯しましたよ。あ〜、うまかったぁ!

G総括 ・真夏の低山山行は、去年までは全然考えもしませんでした。大蔵高丸に続き、今回も数多くの低山の花に出会えて、充実した山行となりました。やっぱり山野草に詳しい人がいると、それだけ楽しいです。写真タイムも十分にあって、愛らしいレンゲショウマを心行くまで撮影することができました。

・しかし、低山はさすがに暑かった。とはいえ、このレンゲショウマ山行、来年もありそうです。レンゲショウマは、雪割草、カタクリ、コマクサ、シャクナゲなどとともに、自分にとって思い入れのある花となってしまいました。来年はもっといい写真を撮れるように腕を磨かないと。

・本社ヶ丸の雰囲気は素晴らしいです。自然林が多いことが何よりの魅力ですね。イワカガミも多いようだし、季節を変えて何度でも訪れてみたい山です。次は、鶴ヶ鳥屋山も合わせて歩いてみよう。写真タイムも今回よりは短いと思うから(笑)

H気付事項 ・清八林道の入口ゲートまでタクシーは入ってくれます。ここには10台以上の駐車スペースと、トイレがあります。

・本社ヶ丸周辺には都留市側(宝鉱山)へ下るルートが幾つかあり、多少は利用されているようです。予めコース状況を確認した上で歩きましょう。(今度、歩いてみたいと思っています)

・船橋沢沿いのルートはエスケープルートとして貴重な存在だと思いますが、集中豪雨等により増水した場合は危険です。また、沢沿いで熊の糞らしきものを見ました。念のため、熊よけの鈴を携行されたほうがよいと思います。

・角研山から笹子までのルートは、一部荒れていると聞いたことがありますが、実態は不明。よく情報を入手した上で歩かれることをすすめます。

※印はクリックすると拡大表示されます。(*)印は同行者撮影です。

結構咲いていました。すべての花が綺麗に咲いている株ってないんですよね〜

ソバナ

この時期、これだけの展望は珍しい。清々しいと言いたいところだが、かなり暑かった。

本社ヶ丸山頂から奥秩父方面の展望

「ハンカイ」は全体が壮大なのを中国の豪傑の樊?に喩えたもの・・・だそうです。

ハンカイシオガマ

この花は、清八林道をはじめ、あちこちに咲いていました。

テンニンソウ(*)

かわいいですね〜

レンゲショウマ

 

同行者撮影。こんな構図があるとは!

レンゲショウマ(*)

本社ヶ丸から鉄塔までの間は、ブナの濃い区間。このような見事な樹も見られました。

見事なブナ

ここでは少ししか咲いてなかった。

マルバダケブキ

オレが撮ろうとすると日が翳ってしまって・・・ ブナ林の中のレンゲショウマ

逆光に輝くレンゲショウマ。同行者撮影。綺麗に撮れてます。

レンゲショウマ(*)

同行者撮影。丸い蕾がカリカリ梅みたい(笑)

レンゲショウマ(*)

大群落はなかったけど、このあたり登山道沿いに沢山揺れていました。写真タイムが尽きない。

レンゲショウマの多い場所

クリックすると拡大表示されます。

※レンゲショウマ

名前は聞いてたけど、見たのは初めてです。なるほど、オミナエシそっくり。

オトコエシ(*)

この花は薄暗いところに咲いているので、どうしても露出オーバー気味になってしまう。今回も失敗作だ。

フシグロセンノウ

 

緑色の光に包まれた中に輝く様子に心を奪われました。画像は壁紙サイズです。

涼感

(謎のページ)


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