雲取山〜飛竜山
飛竜山は雲取山の西に堂々たる山体をもたげています。雲取山と結んで歩く,花と新緑の山行を期待して出発しました。


トウゴクミツバツツジと新緑眩しいミサカ尾根

@期間 6/2〜3(山中1泊2日)
A同行者 Cさん
Bアプローチ 行き:秩父鉄道・三峰口駅より大輪までバス。大輪より三峰山までロープウェイ

帰り:丹波よりバスでJR奥多摩駅まで

Cルート 第1日:三峰神社−霧藻ヶ峰−白岩山−大ダワ−雲取山荘(泊)

第2日:雲取山荘−雲取山頂−三条ダルミ−飛竜権現(禿岩,飛竜山頂往復)−前飛竜−サオラ峠−丹波

(最高点:飛竜山頂・標高2077m,難易度:☆☆☆★★)

D天候 第1日:晴ときどき曇,にわか雨

第2日:晴

E所要時間 第1日:歩行時間約4時間半,休憩時間約1時間半

第2日:歩行時間約7時間,休憩時間約2時間

Fポイント ・雲取山も今回で10回目。丹沢を歩き慣れているCさんを初めての雲取山へ誘うことにしました。

・あれっ?ない!秩父鉄道の「御花畑」駅から乗りこんで少し経ったとき,持ってきたはずのストックがないことに気がつきました。携帯を使って西武線の駅に連絡しましたが,確認できませんでした。くよくよしてても仕方ないので,久々にストックなしで歩くことになりました。

・三峰神社を通って,やがて登山道に入ります。1か月前に通ったばかりの道です。新緑が茂り,ハルゼミが鳴いていました。小さな虫が飛び交っていました。

・霧藻ヶ峰を通過し,お清平で新緑の中,昼食をとりました。次々に登山者がやってきました。今晩泊まる雲取山荘は,混雑するのかもしれません。

・お清平からは前白岩山への急登です。丹沢の急登に慣れているCさんにとっては,余裕の様子。しかし,気温が上がっているせいか,僕は少しバテ始めていたようです。時々小休止をとって見上げると,鮮やかな新緑でした。秩父側からは,涼しい風が渡ってきました。

・白岩山へ向けての登りが続けば,紫色のツツジが徐々に増えてきました。また,シラビソの枝の先から新芽が顔をのぞかせていました。やがて,空が徐々に暗くなってきました。そして,ポツポツと雨が降ってきました。白岩山では雨が止んで,薄日が差してきました。

・芋ノ木ドッケを巻く道でふと前方を見ると,頭にタオルを巻いた人がやってきました。あおむしさんでした。笠取山から雲取山へと縦走して来ることになっていましたが,まさか本当にお会いするとは思いませんでした(山頂の避難小屋泊まりだと思ったので)。今晩は白岩小屋に泊まるとのことでした。

・あおむしさんからはこれから歩くコースの花情報を仕入れます。翌日の行程がますます楽しみに。
「ところで,ミツバツツジとゴウゴクミツバツツジって,どう違うのですか?」
「ミツバはおしべが5本,トウゴクは10本。ミツバの方が早く咲く」
というわけで,咲き乱れていたツツジがトウゴクミツバツツジであることがやっとわかったのでした(^^;

・いつのまにか空は暗くなり。再び雨が降り出しました。大ダワを過ぎると,雨は徐々に強さを増して本降りに。背後に雷鳴も聞こえました。振り返ると,芋ノ木ドッケが雲に包まれ始めていました。

・なんとか雲取山荘に駆け込みました。大勢の登山客でごった返していました。部屋で荷物を解きます。今夜は一人一畳のスペース。しばらくすると雨は上がりました。外に出てビールで乾杯!更に日本酒で乾杯!うぃ〜・・・Cさんはとってもお酒が強かったのでした。

・翌朝,酉谷山の方角から朝日が昇りました。好天を約束してくれているようです。5時半前に出発です。朝一番に鬱蒼とした樹林を登る,この雰囲気が毎度のことながらいいもんですね。

・山頂に着けば吉田大沢に雪を残した富士山が出迎えてくれました。南アルプスも斑に残雪を頂いています。遥か西北には,白銀の北アルプスもかすかに見えました。この時期としては,なかなかの展望でした。

・今日は長丁場。解放感いっぱいの山頂も長居できません。それでも30分程度休んで西に向けて歩き始めました。

・三条ダルミを過ぎれば,新緑に覆われた稜線歩きが続きます。一旦開けると狼平。ここからは初めての道となります。時折視界が開けて富士山が望めます。少しずつ高度を上げればやがて三ツ山の岩場を巻きます。このあたりからシャクナゲが現れてきました。今が盛りと咲いていました。

・北天のタルを過ぎれば間もなく飛竜権現。少し西に進めば禿岩です。奥秩父から南アルプス,富士山と,開放的な景色が展開されていました。そして,山肌は新緑が目に眩しいほどでした。少し早い昼食をとりました。

・引返して今度は飛竜の山頂を往復。樹林に覆われたいかにも奥秩父らしい雰囲気でした。

・飛竜権現に戻れば,ミサカ尾根の下りが始まりました。一旦登り返せば前飛竜。イワカガミの大群落に圧倒されました。露岩の展望地に出れば,目の前に新緑の尾根が続いていました。シャクナゲは見られなくなりましたが,代わりにトウゴクミツバツツジが鮮やかに咲き誇っていました。

・下り坂は緩急を繰り返しながら続きます。熊倉山のあたりはブナのトンネルが続き,新緑のフィルターを通した光が目に潤いを与えてくれました。緑の光が降り注ぐこの尾根道をいつまでも,いつまでも歩き続けていたい,そう願わずにはいられませんでした。

・思ったよりも短いと感じたのはCさんも同じでした。それだけ快適な稜線歩きだったのでしょう。やがてブナ林がカラマツ林に変わって,すぐにサオラ峠に着きました。高度を下げてきたせいでしょう。暑さを感じるようになりました。

・サオラ峠から丹波の深い谷に向かって一気に下りました。膝が笑い始めています。ストックがないと結構しんどいな〜。青梅街道を走る車の音が徐々に大きくなって,やがて山道は終わりました。

・畑の中の道を下れば青梅街道。温泉に向けて歩きます。下山したハイカーの姿を大勢みかけました。誰もが顔に満足感を浮かべていました。

・足が向かう先はもちろん,丹波山温泉「ぬめこい湯」。2年前に訪れたときには,仮設の浴場だったけれど,本格オープンして広くなりました。ひと風呂浴びてビールで乾杯。始発の丹波まで戻り,バスの座席を確保。奥多摩駅までは熟睡でした。

G総括 ・梅雨入り前の晴れ間の中,新緑と花に包まれ,大満足の山行となりました。奥秩父が輝く時期に訪れることができてよかったです。(この時期は,来年も外せないか)

・三峰コースは,1ヶ月前に歩いたときを思い出し,その見事な変わりように驚きを覚えるほどでした。また,新緑は晴天のもとで一層映えることを実感しました。

・特に,飛竜からサオラ峠へと下るミサカ尾根が素晴らしかった。2年前に三条の湯からサオラ峠へ歩いたときのブナ林の素晴らしさを思い出しましたが,植林帯のないこの道は本当に素晴らしかった。紅葉の時期にも訪れたいと思いました。

・見かけた花です(順不同;※秀逸)。
トウゴクミツバツツジ/ムシカリ/オサバグサ/キバナノコマノツメ/アズマシャクナゲ※/イワカガミ※/イワウチワ/コイワザクラ

H気付事項 ・三ツ山付近の桟橋は,数年前に架け替えられているそうで,今は快適に歩けます。芋ノ木ドッケ付近の梯子が朽ちてきているので,注意する必要があるかもしれません。

・今年の4月より丹波発の第2便(1日3本しかない)が,12:02発から14:15発に変更になりました。土曜と同じダイヤになりました。西東京バスの時刻は常にチェックしておく必要ありですね。TEL.0428(83)2126。

※余談 ・ストックは無事に戻ってきました。携帯で問い合わせたのがよかったのでしょうね。

 

飛竜山・禿岩から望む残雪の富士

新緑のトンネルを行く

トウゴクミツバツツジ

コイワザクラ

イワウチワ

イワカガミ

 

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