湯殿山・月山の中腹、残雪の台地に新緑が萌える!!

月山や湯殿山を形作る火山は、科学的な意味ではアスピーテ火山に分類されないようであるが、広大な溶岩台地を形成しており、なだらかな斜面は一大ブナ林エリアとなっている。また、この山に降る多量の雪は、山腹に幾筋もの沢を刻み、至るところに水を湧かせている。一昨年の8月、装束場から石跳川沿いのルートを南下してきたとき、幾度となく小沢を渡った記憶がある。

地元の人が絶賛するのが、この残雪にブナが芽吹く時季という。夏は藪に閉ざされるエリアも、自由に歩くことができ、ブナの新緑を心行くまで鑑賞することができるのである。今回、志津のネイチャーセンターのガイドさんに案内してもらい、ブナの新緑ツアーを楽しんだ。

どこまでも続くブナの森を、残雪を踏みながらゆっくりと歩いた。陽射しはブナの若葉を通して降り注いでいた。大木の根元には見事な穴が開いていて、落ちたら自力で上がるのが難しいものもあった。幹の色は根元の方が白く途中から変色しており、雪の深さが容易に想像できた。傾斜の緩い台地に生えるブナは根元の曲がりが比較的少なく、斜度が大きいところでは大きく曲がっていた。幼木は雪の中から辛うじて頭を出していた。すべての木が、この試練を乗り越えて大木へと成長する。

伐採された場所には大木は少ない。そこには、若い、青年期のようなスラリとした木が並んでいた。斜光線を受けて白い幹が紅く染まっており、絵になる光景であったが、実は激しい生存競争の只中にいる。「ひたすら優しい気持ちになれた」のは、人間だけかもしれない。誰もが生きることに必死になっている。

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