奥多摩・浅間尾根

北秋川と南秋川を分ける浅間尾根。古くは重要な物資の輸送路として使われていたコースは、以前から興味がありました。
浅間嶺展望台からの眺めです。冬枯れと雪山が合わさったような風景に惹かれました。

浅間嶺より松生山方向を望む

@期間 2003/1/12(日帰り)
A同行者 なし
Bアプローチ 行き:JR武蔵五日市駅より浅間尾根登山口までバス

帰り:北秋川橋バス停より武蔵五日市駅までバス

Cルート 浅間尾根登山口バス停[600m]−馬頭観音[908m]−浅間嶺[903m]−(関東ふれあいの道)−時坂峠[540m]−払沢ノ滝−払沢ノ滝入口バス停[300m]

最高点:−(標高900m程度の平坦な道続く),難易度:☆☆★★★

D天候 快晴
E所要時間 約4時間45分(歩行+休憩時間)
Fポイント ・驚きました。武蔵五日市の駅を下りたら、あちこちに雪が見られたのです。確かに仕事始めの週は寒かったのですが、これだけの雪は想像していませんでした。

・登山口のバス停は、大賑わい。下車した人は40人くらいいました。ちょっと拍子抜けするほどですが、やはり人気のコースであることがわかりました。日蔭は雪がビッシリ。しかし、この日は風もなく気温も高めで、先が楽しみです。

・所々に凍結があるものの、軽アイゼンはつけずに登っていくと、やがて樹林帯を抜けました。ポカポカ陽気です。すぐに尾根に合流しました。そこにひっそりと馬頭観音がありました。

・そこからは気持ちのよい尾根道が続きます。それにしても人が多いです。前後の視界のどこかにハイカーの姿が必ずと言っていいほどありました。

・最初は植林帯をからめて尾根の南側をトラバースしますが、やがて北側のトラバースに変わって、雪が多くなってきました。一部は凍結しています。アップダウンがほとんどないので、スノーハイク気分です。軽アイゼンをつけずに何とか歩いて、浅間嶺の休憩所まで着きました。

・展望台に上がれば素晴らしい景色が広がっています。特に北側の景色が素晴らしく、大岳山、御前山、遠く石尾根や奥秩父主脈が望まれます。一方、南側には黒々とした笹尾根と、その鞍部に富士山が七合目より上部をのぞかせていました。また、浅間尾根自体も、冬枯れの山肌が陽光を浴びて輝いていました。

・昼食を摂ったら、軽アイゼンをつけて出発しました。最初は平坦なトラバースが続き、小岩へのルートを分けて少ししてから明瞭な下り坂になりました。ツルツルに凍結した道になりました。ふと見ると、いかにも素人っぽいカップルが悪戦苦闘していました。

・道はズンズン下って、やがて舗装道路に出ました。そこからは大半が舗装区間でしたが、至る所に全面アイスバーンが現われ、また、時折山道に入っても凍結箇所が現われたりで、軽アイゼンの着脱を繰り返しながら、払沢ノ滝の駐車場まで下りてきました。

・で、折角なので、払沢ノ滝に寄ります。なんと、ここの遊歩道の凍結が一番すごかったです(笑)。観光客が大勢いましたが、彼らはあちこちで滑ったりしてて、それはそれは大変な思いをしてました。迷わずに軽アイゼンを取り出して、スイスイ歩きました。この日は暖かく、滝の方はまだ全面結氷にほど遠い状態でした。

・バス停に着いたら、丁度バスが来ていたので乗り込みました。武蔵五日市の駅に着いたら、まだ日は高く、随分とあっけなく終ったもんだと思いました。

G総括 前週の沼津アルプスとは大違いで、アップダウンはほとんどなく、天候も快晴・無風ということで、随分と楽した山行になりました。雪も思ったより多くて、ちょっとしたスノーハイクもできたので、言うことなしです。

・余りにも楽なコースを単独で歩くのは、ちょっと寂しい気もします。ここは仲間と歩くのが断然楽しいと思ったりしました。

・一方で、思ったよりも自然林が多いことがわかって、とても気に入りました。その意味では、一人マイペースで歩くのもいいですね。新緑や紅葉の時期に歩くもよし、長い間山から離れたときの足慣らしによし、また、山の経験がない人の入門にも最適だと思います。

・確かにこれだけ平坦な道ならば、谷沿いよりも安全です。物資の輸送路として使われてたことは納得できます。しかし、南秋川を挟んだ反対側の笹尾根が観音像や指導標が多いのに比べて、浅間尾根は往時の痕跡が少ないように思います。笹尾根が峠越えとして使われたのに対し、浅間尾根は街道としての性格があったためでしょうか?
(※なお、浅間尾根を意識したきっかけは、津波克明著「奥多摩・秩父 100の山と峠」(けやき出版)にこのあたりの話が書かれていたのを読んだことです)

・浅間尾根の最高点は、松生山の934mです。ところがここは点線にも描かれていません。しかし前出の本によれば踏み跡はあるとのことで、初冬の雪のない時期にでも踏んでみたいと思います。

H気付事項 ・浅間嶺の休憩所にはトイレがあります。また、浅間尾根登山口のバス停近くに、仮設トイレがありました。仮設なので、いつまでもあるかどうかはわかりません。

・払沢ノ滝へ向かう遊歩道は、冬の間凍結がすごいです。洒落にならないほどです。一般の観光客がこのHPを読むとは思えませんが、アイゼン、あったほうがいいと思います。

ゆっくり登ってきて、風張峠からの道を合わせるところに佇んでいます。

路傍にひっそりと馬頭観音

尾根の北面を歩きます。自然林に降り注ぐ陽光が印象的でした。

浅間嶺への雪道トラバース

浅間嶺展望台の桜の木の間から御前山を眺めて・・・

浅間嶺展望台より御前山方面

どこから見てもすぐに判る大岳山。北秋川の谷を隔てた長大な馬頭刈尾根も印象的でした。

浅間嶺展望台より大岳山、馬頭刈尾根

 

 


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