丹沢(7回目)
西丹沢の畦ヶ丸は渓谷とブナに彩られた秘峰。梅雨入り前の日帰り山行に選びました。

畦ヶ丸山頂付近の鬱蒼としたブナ林

@期間 2002/6/2(日帰り)
A同行者 なし
Bアプローチ 行き:小田急線・新松田駅よりバスで西丹沢自然教室へ

帰り:大滝橋付近でバスを拾って、新松田駅へ

Cルート 西丹沢自然教室−下棚の滝−本棚の滝−善六のタワ−畦ヶ丸山頂−大滝峠上−一軒屋避難小屋−大滝橋

(最高点:畦ヶ丸山頂・標高1293m,難易度:☆☆★★★)

D天候 晴のち雨
E所要時間 歩行時間:約4時間、休憩時間:約1時間30分
Fポイント ・畦ヶ丸を考えていたのは以前から。道志山塊の菰釣山と結ぶ縦走はひそかな人気があります。日曜しか休みが取れない状況の中で、ふと思い浮かんだ日帰り山行でした。

・インターネットで容易に山行記が見つかる今、渓谷とブナ林のイメージが急速に膨らんできました。どうしても行きたい・・・この日は、疲れた身体を縛る鎖をふりほどくように気力が充実していました。

・晴れてはいたものの、車窓の景色は霞んでいました。新松田駅を下り立ったのは1年半ぶり。なぜか懐かしい気分でした。10時過ぎ、初夏の光が降り注ぐ西丹沢に着きました。

・西沢に沿って歩きます。ペースはゆっくりです。堰堤を越えるのに脚力の低下を実感し苦笑。でも焦ることはない、そう言い聞かせながら登っていきました。湿気を帯びた風に、梅雨入り間近を感じました。

・やがて、権現山への道を分けて清流を何度も渡り返すようになります。深山の雰囲気が強くなってきました。この感覚!マイナスイオンに包まれて肉体が生気を取り戻し、抑圧されていた魂が徐々に解放されていきます。

・所々に咲くウツギを眺め、豪快に落ちる本棚の滝を仰ぎ、やがて尾根への取り付きに差し掛かりました。尾根道に出れば、本棚の滝の水音が谷間に響き渡っていました。

・善六のタワは気付かぬうちに過ぎてしまったようです。いつしか晴れ間はなくなり、行く手に湿り気を帯びた雲が垂れ込めるようになりました。

・複雑な地形の中、小刻みなアップダウンを過ぎると、意を決したような畦ヶ丸への登りが続きました。そこは鬱蒼としたブナ林。これまで歩いた丹沢の他の山域では見られないような生き生きとした太いブナが、天に向けて幹を、枝を、突き上げていました。

・鬱蒼としたブナ林の中、畦ヶ丸の山頂は展望の全くない好ましいものでした。

・山頂を過ぎて清潔な避難小屋の前で昼食をとりました。御殿場に住む山仲間のI君に電話を入れたら、なんと矢倉岳で土砂降りにあっていたとのこと。見回せば、確かに薄暗い曇り空の下にいます。これで覚悟ができたのでした。

・下山を開始します。相変わらず、周囲は鬱蒼としたブナ林です。林床は笹が茂っています。これは太平洋側のブナ林に典型的にみられる特徴でした。

・大滝峠上に着く前に、周囲が暗さを増してきました。弱い雨は降り始めていましたが、ただならぬ雰囲気に合羽を着こんでいたところ、にわかに雨が強くなってきました。

・大滝峠上から大滝橋に向けて下ります。やがて大滝沢に沿って歩くようになりました。雨は降ったり止んだりの繰り返しでした。何度も沢を渡り返しましたが、増水しないでくれと願いながら歩き続けたのでした。

・一軒屋避難小屋を過ぎて尾根を一つ乗越したあと、再び沢沿いの道を沢を渡り返しながら下って行きました。やがて、林道が現われました。

・林道を大滝橋へ向けてなおも下っていると、急に雨が強くなってきました。あっという間に土砂降りです。これだけ降られると諦めがつくというもの。容赦なく叩きつける雨粒はむしろ一ヶ月ぶりの山行を祝っているようでした。

・土砂降りは雷をまじえて降り続きます。靴の中にまで水が入ってくる状態になってなおも歩き続けると、やがてバス道路に出ました。

・すぐそこにトンネルがありました。着替えを済ませれば10分ほどでバスがやってきました。バス停はありませんでしたが、手を上げればバスは止まってくれました。

G総括 ・充実感いっぱいの山行でした。天候は決してよくなかったのですが、深山の雰囲気に抱かれながら、出会う登山者も少なく、魂を十分に解き放つことができました。

・まだまだ元気なブナ林を見ることができて、このエリアの魅力を感じることができました。今度は、菰釣山を越えて山中湖まで歩きたいです。また、大室山、加入道山方面もいつしか踏みたいと思いました。

H気付事項 ・沢沿いのルート、とくに西沢のルートは増水に要注意。逃げ場がありません。

・畦ヶ丸付近の地形はやや複雑ですが、指導標は十分に整備されているので迷うことはありません。

・畦ヶ丸避難小屋は比較的新しい清潔な小屋です。今度、泊まってみようかな?

 

本棚の滝を仰ぎ見る

緑まぶしい本棚沢

ウツギ

ブナ林を仰いで畦ヶ丸山頂へ

 


2002年に戻る

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送