十枚山

晩秋の冠雪した南アルプスを眺めたい・・・再びの安倍奥を目指すことにしました。
@期間 2002/11/16(日帰り)
A同行者 I君、O君
Bアプローチ 東海道新幹線・新富士駅より車で、梅ヶ島街道の六郎木から分岐し、関ノ沢集落を経て南沢沿いにある駐車スペースへ。
Cルート 南沢沿いの駐車スペース[560m]−車道終点[820m]−十枚峠・十枚山分岐点[1000m]−十枚峠[1600m]−天津山[1732m]−十枚峠[1600m]−十枚山[1726m]−分岐点[1000m]−車道終点[820m]−駐車スペース[560m]
(※各地点の標高は、地図に表記されている以外は、読み取った値を記しています)

最高点:天津山頂・標高1732m,難易度:☆☆☆★★

D天候 曇、霧
E所要時間 約6時間(歩行+休憩時間)
Fポイント ・困ったものです。朝、暗い時間に家を出たのですが、天気予報は下方修正されて、曇の予報。新幹線「こだま」の始発に乗れば、鉛色の空です。新横浜で御殿場のI君に定刻の出発を告げると、
「こっちも曇ってる」
と冴えない返事がきました。

・新富士駅で合流します。O君は朝食をとっていないので「スマル亭」に行くという。国道1号線を西に行けば由比ノ浜に目的の店がありました。僕は既にサンドイッチ食べたからいいかなと思ったけど、つられるように頼んでしまいます。お、意外と美味いじゃん。静岡県の立ち食いうどんのチェーン店でした。(笑)

・時折、雲間から薄日が射しますが、なんとも冴えない空模様。車は、安倍川に出て梅ヶ島街道を北上します。深い谷は、紅葉していました。残念なのは、植林帯が多くて、全山燃えるようにはならないことです。

・谷の両側の山が高くなってくると、雲がかかっている様子が見て取れました。まずいな〜。六郎木で街道を離れて狭い道を登っていくと、駐車スペースを見つけました。まだ先がありそう、と進めて行けば、ヘアピンカーブの手前にまた駐車スペース。ここに車を止めました。

・ヘアピンカーブの車道を登って行きます。すぐに展開するのは茶畑。う〜ん、これぞ静岡県。茶畑といえば「熟茶」(←ムリヤリ)。
”じゅく、ちゃ、ちゃ、じゅく、ちゃ、ちゃ、・・・”
頭の中を森進一が歌う熟茶のCMソングがグルグルしていて、歩調と妙にマッチして力が入らないよ〜。

・途中で老夫婦を追い抜きます。「学生さん?」に一同ニンマリ(^_^)。考えてみれば、精神年齢の低さ丸出しだからってこと?なおも茶畑の中をずんずん登ってようやく車道の終点に着きました。

・植林帯を登っていくと、やがて分岐点に着いて、十枚峠を目指します。なかなかの急登です。すぐそばに自然林が見えるのに、登山道は植林の中です。ちょっと息苦しい感じ。時折、陽光が射し込むことがあって、期待を抱かせますが、すぐに翳って鬱蒼とした中を登り続けます。

・最初の水場(小さな沢)を過ぎてしばらく登ると2番目の水場。あたりはいつしか、自然林にかわってきました。葉を落としたブナの木がいい感じです。それにしても、君、O君は健脚です。やはり年齢差かな〜。どんどん先に行ってしまいました。

・木々の背が低くなって笹が現われると、十枚峠に着きました。展望がないし疲れたから、このまま十枚山に行ってもいいかなと思ったけど、君とO君は最高点の天津山に絶対に行くというので、
「年寄りをいじめるとロクなことないよ〜」
と言いながらも、ついていくことに。またもや二人はズンズン先へ行ってしまいました。まあいいや。戻ってくるんだから。

・霧に包まれ始めて、稜線のブナ林が幻想的な感じです。徐々に登っていくと、なにやら枝の様子が・・・目の錯覚かとよ〜く見たら、霧氷でした。寒いと思ってたけど、まさかそこまでとは思いませんでした。得した気分です。ありがと〜、君、O君。

・すぐに十枚峠に引き返します。霜柱が融けてけっこうグチャグチャ。十枚峠に戻ると、さきほどの老夫婦が食事中。我々は素通りして、十枚山を目指しました。

・十枚山の山頂に着けば、霧が一層濃密になってきました。時折、ふっと明るくなる瞬間があり、期待をもたせます。が、すぐに暗くなって、もう南アルプスの展望は無理かな〜。我々が食事をしていると老夫婦が一声かけて、通り過ぎて行きました。

・食事を終えて写真タイム。君は相変わらず、あそこに立て、こっちに立て、もうすこし右、などと注文が多い(笑)。十枚山だからと、「十」のポーズをとります。頂上は我々3人組で独占状態なので、恥ずかしさもない。っていうか、そもそもこんな日に登る方がねぇ〜。ごめんよ〜、この日しか空いていなくて。

・さて、とにかく寒いので、展望が望めないとなったら下りるしかありません。あれ?このタオルはさっきのご夫婦のかな?届けてあげようとO君が拾って、下山開始です。

・これがすごい急坂。固定ロープが至るところにあって、直滑降という表現がぴったりでした。

・尾根を外れて植林帯の暗い中を降りて行きます。ホッとひと息つく平坦な場所がない!ひたすら急坂を降り続けて、分岐点まで来てしまいました。ここまで来れば安心です。傾斜も緩くなってきたし・・・それにしてもなかなか老夫婦に追いつけません。健脚だなぁ、と感心。

・車道に降り立って、茶畑の中を歩いて、駐車したところまで戻ってきました。O君はラクチンと言ってたけど、僕は膝にきて結構応えました。

・チャッチャッと片付けて、すぐに出発。沢沿いの道は紅葉が美しいです。しばらく下りていくと、ようやく歩いている老夫婦を発見。タオルはやっぱり彼らの落し物でした。ついでに
「乗っていきませんか?」
と声を掛けたら、六郎木まで歩いていくというので、お先に、と走り出しました。紅葉が綺麗なので、気持ちのよい車道歩きでしょうね〜。

・そこから六郎木までは、関ノ沢出会いを過ぎてくねくねと結構走りました。安倍川が見えて、六郎木にようやく着きます。もうすぐ4時といったところです。山旅は終って、さあ温泉に行こう、というわけで、山レポはこれにて終了で〜す!(笑)

G総括 ・天候が〜!(T_T)。ホント、泣けてきました。とはいえ、霧氷も見れたし、稜線のブナ林もなかなか立派で、それなりの収穫がありました。

・途中が植林帯なのはどうもよろしくないですねぇ。自然度が高いという意味では、春に登った八紘嶺の方が上です。天候がよければ印象も違ったかもしれませんが。

・展望は来年の春にリベンジしたいと思います。十枚山に登るかどうかはわからないけど、安倍奥エリアはなかなか気に入りました。

H気付事項 ・六郎木から関ノ沢出合いを過ぎて登っていくと、何ヶ所か駐車スペースがあります。我々はヘアピンカーブの手前に止めました。そこから先は私有地と書かれた看板がありましたが、上の方にも何台か停まっていました。道幅が狭くて、転回できるスペースがなさそうに見えたのですが・・・

・安倍峠からの縦走も興味があるところです。ただし、刈安峠付近で土砂崩れがあったりしているようです(縦走路でなく峠までの登りかもしれない)。常に最新の情報を入手されるようにして下さい。

I余談 ・さてさて、お楽しみの温泉の時間です(笑)。我々は六郎木から、梅ヶ島街道を北上することにしました。まずは、街道沿いに見つけた一軒宿・金谷温泉「民宿・孫佐島」に入ります。ここは素朴な温泉で、露天風呂がいい雰囲気でした。丁度、ほかに誰もいなかったので、三脚を立てて写真撮っちゃいました〜。安倍川と山なみの景色が野趣満点。日の長い季節にまた入ってみたいと思いました。

・もう一軒、さらに北上して、新田バス停傍にある「黄金の湯」に寄りました。こちらは、近代的な温泉センター系ですが、それほど派手派手な感じではありません。似ている所を挙げるとすると、西丹沢・中川温泉の「ぶなの湯」のような感じですかね。二軒目で湯上りにのぼせ気味。ビールを飲んだら、クラクラ〜ッときて、帰りの車内で爆睡しちゃいました(^^;;;

桜えびのかき揚げが美味しい♪出汁も美味しいヨ!

これが噂の「スマル亭」

実は頭の中を「じゅく、ちゃ、ちゃ、・・・」と駆け巡ってた

茶畑の斜面を登っていく

植林帯を抜けてブナ林を歩く

ブナを見ることができて、思いがけない収穫

天津山付近の稜線のブナ林

「ムヒョーー!」「うっ・・・さむっ!」「あ、聞かれちゃった、いたのねそこに・・・」

天津山の霧氷

晴れてれば南アルプスが〜、天気予報の嘘つきぃ〜!

霧に包まれた十枚山頂

三匹の山猿・山頂編

十枚山頂で「十」のポーズ

三匹の山猿・温泉編

い〜い、湯、だ、な♪(「民宿・孫佐島」にて)

 


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