八ヶ岳(6回目) | |
2年前,小海線から目にした峻険な姿が目に焼き付いていました。女王コマクサとの再会も心待ちにしていました。 | |
@期間 | 7/14〜15(山中1泊2日) |
A同行者 | なし |
Bアプローチ | 行き:JR小海線・清里駅よりタクシーで大泉清里スキー場第2ゲートへ 帰り:美濃戸口よりバスでJR中央線・茅野駅へ |
Cルート | 第1日:大泉清里スキー場第2ゲート−小天狗−大天狗−赤岳山頂(赤岳頂上小屋泊) 第2日:赤岳山頂−横岳−硫黄岳−赤岳鉱泉−美濃戸−美濃戸口 (最高点:赤岳山頂・標高2899m,難易度:☆☆☆★★) |
D天候 | 第1日:曇ときどき晴 第2日:晴 |
E所要時間 | 第1日:歩行時間約3時間半,休憩時間約1時間 第2日:歩行時間約5時間,休憩時間約1時間 |
Fポイント | ・清里側からの登路として,県界尾根を選びました。仰ぎ見る先に赤岳の鋭峰がスカイラインを描いています。山腹は緑の樹林帯が絨毯のようです。夏山ムードが盛り上がってきました。 ・樹林帯の急坂は久々に歩く身体には少々辛いところですが,小天狗からは緩やかな稜線歩きが続き,足元にはゴゼンタチバナやマイヅルソウが咲いていました。 ・大天狗を過ぎればいよいよこのコースのクライマックスに。傾斜はぐんぐんきつくなり,森林限界を過ぎれば鎖場が続くように。1本1本が長く,また足元が不安定で,相当に体力を使いました。 ・岩場の急登が続く中を登って行きました。ムシトリスミレ,イワウメ,ミヤマシオガマ,ミヤマミミナグサ,ミヤマダイコンソウ,コケモモなどが咲いていました。登りついたところが赤岳頂上小屋でした。 ・上昇気流で雲がどんどん湧いてきました。あるとき,小屋の外にいたところ,頭がむず痒い。虫かな?と思って振り払おうとしていたところ,”ジッ”という電気的な刺激を感じました。すぐに状況を察したのと同時に,雷鳴が轟きました。1秒とたっていませんでした。初めての経験で,ぞっとしました。 |
・朝4時過ぎ,薄明かりの中,小屋の外にでました。空は晴れ渡り,眼下は雲海が埋め尽くしていました。東に奥秩父,南東に富士山がシルエットを横たえていました。大勢の人々がご来光を待っていました。 ・やがてご来光。多くの人が,これを見てすぐに小屋に戻ります。しかし,面白いのはむしろこれから。光が届いた雲海が輝きはじめました。遠くの峰々や,山の斜面は斜光線に光と影を見せていました。隣の南アルプスが見事です。北アルプスの槍穂高連峰も望めました。赤岳でこれほどの天気は初めてでした。 ・朝食をとり出発。赤岳の崩れ易い下り坂を過ぎると,いよいよ横岳の岩稜が近づいてきました。 ・登山道はうまく難所を避けるように作られていました。足元の岩もしっかりしていて,問題なく進めます。鎖や梯子を過ぎれば必ずと言っていいほど,お花畑が現れました。ミヤマダイコンソウ,ミヤマキンバイ,チシマギキョウ,チョウノスケソウ,ミヤマシオガマ,ハクサンイチゲ,オヤマノエンドウ,イワオウギ,クモマナズナ,シコタンソウ,イワツメクサ,ミヤマミミナグサ,イワベンケイなどなど。これ以上の贅沢は言えません(^_^) ・岩稜を過ぎれば,稜線が広くなり硫黄岳のエリアに入ってきました。比較的新しく形成された火山の砂礫が広がる中に,待望のコマクサが姿を現しました。やがて斜面一面の大群落です。大満足の再会でした。 ・硫黄岳の広い頂きへ向けて一歩一歩進んでいきました。振り返る稜線がひときわ美しいです。山頂につき一休み。大勢の登山者が思い思いの場所で憩っています。団体さんや家族登山も多く,夏山モード満開でした。 ・それにしても直射日光を浴びて2760mの高度でも暑い暑い。雲も活発に湧いて,北八ヶ岳方面は隠れ,天狗岳も隠され始めていました。6週間ぶりの山行,今日はこの辺で下りよう,というわけで赤岳鉱泉に向けて下山しました。 ・赤岩の頭を過ぎて下り坂。タカネグンナイフウロ,キバナノコマノツメ,ミヤマキンポウゲが見られました。更に針葉樹林帯に入ります。マイヅルソウが咲き乱れていました。さらに,オサバグサも残っていました。 ・赤岳鉱泉に下りてきました。バスの時間まで余り余裕がないので,休憩もそこそこに歩き始めます。沢を何度も渡って徐々に下って行きました。途中の橋の上で振り返ると,通ってきた横岳の岩稜は雲の中に霞んでいました。 |
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G総括 | ・県界尾根はなかなかハードでしたが,赤岳の岩峰に向かって徐々に斜度を増して行く地形的特徴が実感できました。鋭峰を見上げながらの登りは,達成感を与えてくれました。 ・2日目のご来光,展望,花の稜線歩きも大満足です。横岳通過は,これまで何度も計画していながら実現していませんでした。思ったよりも楽勝だったため拍子抜けの感もありますが,数多くの花が楽しめて快適度100%です。 ・コマクサは何度見てもいいものです。きっとまたこの時期に来ると思います。 ・余裕があれば,天狗岳を踏んで渋ノ湯に下りる予定でした。しかし,久々の山行で体が適応できていませんでした。それでも,満足です。 |
H気付事項 | ・JR清里駅からスキー場第2ゲートまでのタクシー料金は1800円前後です。 ・県界尾根上部の鎖場は,一本一本が長く腕力を要します。また足元の岩屑が不安定でさらわれそうです。特に,ルンゼ状のところを登る長い鎖が緊張させられます。できれば下りに採りたくないコースだと思いました。 ・赤岳鉱泉と美濃戸を結ぶ北沢沿いの道。丸木橋が何ヶ所か掛け替わっていました。今度は歩く面が平らなので,前よりはスリップの危険性が小さいか? ・美濃戸のあたりはアブの生息地。雨が降っていない限り,奴等につきまとわれることは覚悟しなければなりません。肌の露出は控えめにしましょう。(振り払うのはホント,疲れますね・・・) |
県界尾根・大天狗付近より赤岳を仰ぐ |
朝日に輝く雲海と奥秩父・金峰山方面 |
雲海に聳える富士山 |
権現岳と南アルプス |
横岳,硫黄岳方面の稜線 |
横岳を過ぎ,丸い頂きの硫黄岳に向かう |
ゴゼンタチバナ |
コケモモ |
クモマナズナ |
シコタンソウ |
ミヤマミミナグサ |
チョウノスケソウ |
ミヤマシオガマ |
コマクサ |
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