雲取山(8回目)
過去7回の雲取山はいずれも春か秋。そこで,冬の雲取山を初めて体験するために,新春登山を計画しました。
@期間 1/1〜2(山中1泊2日)
A同行者 なし
Bアプローチ 行き:JR奥多摩駅よりバスで鴨沢まで

帰り:峰谷よりバスでJR奥多摩駅まで

Cルート 第1日:鴨沢−堂所−七ツ石分岐−ブナ坂−雲取山頂−雲取山荘(泊)

第2日:雲取山荘−雲取山頂−七ツ石山−鷹ノ巣山−奥−峰谷バス停

(最高点:雲取山頂・標高2017m,難易度:☆☆☆★★)

D天候 第1日:快晴

第2日:晴

E所要時間 第1日:歩行時間約4時間,休憩時間約1時間15分

第2日:歩行時間約4時間45分,休憩時間約1時間半

Fポイント ・鴨沢で下りれば,新春の陽光に包まれていました。風はそれほど強くありません。丹波川が刻む深い谷を見ながらゆっくりと登り始めました。

・1ヶ月以上離れていた本格的な山行です。ふかふかの土を踏みしめるうちに,その非日常の感触がよみがえってきました。世紀末の忘年会に明け暮れた身体が生気を取り戻してくるのがわかりました。

・稜線の東側を堂所まで登り続けます。風が遮られているため,身体が熱くなってきました。それでもやはり冬。休みをとればすぐに身体が冷えてきます。水筒に詰めた熱い薬草茶で身体を潤しました。

・石尾根が見えればやがて堂所を過ぎます。思いのほかペースは快調。七ツ石小屋分岐を過ぎると,ところどころに薄雪を見るようになります。ブナ坂からは,快晴の稜線を富士山や南アルプスを見ながら歩きます。雪が徐々に増えてきました。

・小雲取山を過ぎれば雪もあちこち残って,目に眩しいくらいに。これがサラサラのパウダースノーでした。雪のあるところを選んで,キュッキュッと踏みしめながら歩きました。

・山頂を過ぎれば北面は一面の薄雪。凍結もなく,アイゼンも付けずに快適な樹林帯を山荘まで下りました。雪はクリスマスの日に降ったものが,その後の寒さで新雪同然の状態で残っていたのでした。

・この日は山荘の宿泊客は30人程度。甘酒や樽酒を頂いて,大満足。樽酒は7杯も飲んでしまいました。あ,もちろん樽で7杯ではなくて,小さな湯呑みで7杯ということです。(^_^;

・同室の宿泊者は私も含め3人。一人は同年代の方で酉谷避難小屋から来て翌日はのんびりと歩いて鷹ノ巣避難小屋泊り,もう一人は年配の方で翌日は石尾根を完全縦走するとのこと。食事が終わればあちこちで歓談の輪ができました。この時期に来る人たちは,それぞれに山登りのスタイルを持っていて楽しい会話がはずみました。

・外へ出れば,満天の星空。すばるもはっきりと見えます。そして下界の夜景がくっきりと見えました。

・翌朝,山荘でご来光を拝んでから出発です。山頂までの登り道,針葉樹林帯を行けばうっすらと積もった雪の上に光が射し込んできて,それはそれは清々しい雰囲気でした。

・山頂に着くと,風がかなり強く吹いていました。遠くは霞んで,雲も出ていました。前日と同じ快晴を期待していたので,がっかりです。富士山もかすかに見える程度でした。すぐに山頂を後にして,石尾根を歩き始めました。

・七ツ石のピークを踏んでからは,平坦な巻き道をひたすら進みます。雪は徐々に減って,木陰に薄く残る程度でした。足の運びも順調で,鷹ノ巣山に登りつきました。その鷹ノ巣山は強風。急いで昼食をとって退散。避難小屋まで戻ってから,峰谷へ向けて下り始めました。

・浅間尾根は,2ヶ月前に踏んだ道。その時の印象から,再び下山路に選びました。もはや雪はなくなり,すっかり葉を落とした広葉樹林帯に,陽光がさんさんと降り注いでいました。

・1ヶ月以上空いた本格的な山行。その割には快調なペースと思っていましたが,明らかに膝に来るようになりました。やはり身体は正直でした。

・植林帯を抜けて,浅間神社の鳥居を抜けて,斜面をトラバースすれば視界が開けて,深い谷と,へばりつくような集落が見渡せました。谷間は風も弱く,初春の陽射しが身体を暖めてくれました。バス停のある谷底へ向けて下りて行きました。

G総括 ・冬型の気圧配置が強まり始めた中での山行でしたが,なかなか快適でした。雪が思ったよりも少なかったのは多少残念でしたが,多すぎるのも自分にとっては困り者。標高こそ高いものの,雲取山は比較的安全なのでもう少し積もったらまた行きたいと思いました。

・もっとも,今回は”冬の雲取山”というよりは”晩秋の雲取山”に近い状態。もっと雪が積もって冷え込むことを想定しなければならないでしょう。

・寝正月でいるくらいなら,身体を動かしていた方がいいですね。雪が少なければ,奥多摩や丹沢の新春登山は病みつきになりそうです。

H気付事項 ・積雪の情報は,雲取山荘や奥多摩ビジターセンターに事前に確認する必要があります。特に,何日前に東京でどれだけの雨(あるいは雪)が降ったかによると思います。また,冬型の始まる時には,都心で晴れていても山沿いでにわか雪が降っていることもあるようです。いずれにしても軽アイゼンは必携です。
(※その後,南岸低気圧による降雪あり。南岸低気圧が通過すれば積雪は一気に増えます)

・この時期,水場は当てに出来ません。奥多摩小屋,七ツ石小屋は比較的良いようですが,鴨沢コース途中や鷹ノ巣避難小屋はないと思った方がいいと思います。

・峰谷で当てにしていた「清流荘」は冬季休業中(12/11〜2/28)でした。バス停で1時間余り,寒さに震えていました。なお,峰谷のバスは1日2本です。最新の時刻表を確認する必要ありです。

 

雲取山荘からの夜景

山荘で待つご来光

薄雪の巻き道を行く

新春の光が降り注ぐ谷間
(赤指尾根を見ながら奥集落を下る)

 


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