鳥海山(中島台)、2021年11月3日(水)、天候:雨

コース:中島台レクリエーションの森駐車場−アガリコ大王(往復)

落葉が進む森の主
※Mackey撮影

鳥海山麓の中島台に5年ぶりに足を運んだ。予想外の悪天候で、時折土砂降りの雨を伴う中、森の主「アガリコ大王」は落葉中であった。森の中は鮮やかな黄葉(紅葉)で、毎回のことだが独特の雰囲気を醸し出していた。

※写真はすべてクリックすると別窓で拡大表示されます。


秋のブナ山行の第三弾は、鳥海山麓の「アガリコ大王」へ。もっと行っているかと思ったが、5年ぶりの再訪となった。3日前に湯浜のブナ林を歩いたばかりだが、独特の雰囲気をもつ中島台の森とアガリコ大王をどうしても見てみたいとMackeyが言い出したので、車を出して見に行くことにしたのだ。庄内経由で行くと鳴子峡が紅葉の見頃とあって、渋滞を避けるために3日前に通った湯浜の峠越えルートを選ぶ。湯浜のブナ林は、3日前の輝きが失われ、茶色の葉を残すのみとなっていた。3日前に見たのは最後の輝きだった。その代わり、高度を下げた大湯から小安峡にかけてが実に鮮やかであった。

小安峡から更に100km以上車を走らせて辿り着いた中島台の駐車場は、雨が降りしきっていた。レインスーツの上半身だけを着て歩き出すと、突然、雨が土砂降りとなった。今更引き返すと、そのまま帰ってしまいそうで、ここまで来たらアガリコ大王は一目見たい。アガリコ大王に着くまではカメラを使わないと心に決めて、首から下げたカメラをレインスーツの中に押し込んで進んだ。ほぼ全区間が木道で、雨に濡れて積もった落ち葉に足を取られそうになりながら慎重に足を運ぶ。雨が激しくなるたびに「ここは忍の一字だ」とばかりに俯きながら足を運んだ。

アガリコ大王の周囲は降りしきる雨の中で、心なしか明るさを感じた。周囲のブナの木と比べて、森の主はほぼ落葉が終わりかけていて、白っぽいゴツゴツした枝が老木を感じさせた。相変わらず雨が降る中、引き返そうとふと見上げると、行く手に色鮮やかな森が広がっていた。陽射しが届いていなためか、余計な光がない分、本来の木の幹や葉の色が目に届いた。特に、炭焼き窯から燭台ブナにかけてのブナ林が卓越する一帯が、密でありながら雰囲気ある空間となっていた。雨に濡れた木々の幹は黒っぽいが、背景が黄葉の色に染まった光のようになって一層鮮やかに迫ってきた。

雨は相変わらず強弱を繰り返しながら降り続いていた。周回ルートに戻ったが、さすがに出壺へと向かうことなく出発点に戻る方向へ。木道にも落ち葉が積もり、なおも降りしきる雨に叩かれながら黄色い葉が次々に舞い下りていた。それにしても随分と雨が降る。もしかして、鳥海山の地形が雨雲を発達させているのかもしれない、と恨めしく思いながら歩いた。樹林帯を抜けた頃、空が明るさを取り戻し、雨が小降りになってきた。駐車場に戻ってきてようやくホッとすることができた。



ここから帰路へ



雨の中、森を行く



雰囲気のある一帯
※Mackey撮影



雨の中でも鮮やかな森



もうすぐ林を抜ける



ブナの落ち葉が木道を覆う







悪天候の中での「アガリコ大王」との再会になったが、来てよかった。10月24日の山歩きで、同行者とアガリコ大王の話題になったが、これがMackeyの心にも火をつけたようだ。もう一度見てみたい、 この時期を逃したら黄葉は終わってしまう。雨の予報が出ていたが、後悔したくないと車を走らせた。ここまでの雨になるとは予想外で苦戦したが、雨を浴びて森の主が、そして森全体が、活き活きとしているように見えた。

2021.11.06. by TAKASKE

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送