栗駒山(産沼コース;標高1,626m)、2021年06月13日(日)、天候:曇り時々晴れ
コース:須川温泉−名残ヶ原−苔花平−三途の川−産沼−栗駒山頂−産沼−三途の川−苔花平−名残ヶ原−賽の碩−須川温泉
梅雨入り前の産沼コースを初めて歩いた。期待通り、いや、それ以上の「百花繚乱」状態であった。イワカガミはコース全体で咲き誇っていた。そして、三途の川の前後はサンカヨウの群落が圧巻であった。
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前年の秋、Mackeyが初めて歩いた産沼コースで、「花が多そうで、来年の初夏に歩きたい」と言っていた。梅雨入り間近で天候は曇りベースだったが、この週末を逃したら歩けないかも、ということで須川温泉を目指す。この時期は、ネマガリダケを採ろうと、大勢の人が山に入り込んでいた。
硫黄の香り立ち上がる須川温泉をスタートする。この雰囲気がいつも好きで、下山したら必ず浸かると心に誓う。タニウツギ、ナナカマド、サラサドウダンと低木の花が咲き誇る中を進み、名残ヶ原で一面のワタスゲに歓迎される。苔花平で産沼コースに入ると、ミネザクラやオオカメノキと、再び低木の花を見ながら行くと、サンカヨウの群落に遭遇した。今回の山歩きのハイライトともいうべき、圧巻の光景であった。
そこからはイワカガミが点々と咲く登山道が続く。ツマトリソウやアカモノのような小さな花も登場する。産沼を過ぎれば、ハクサンチドリとミツバオウレンが足元に目立つようになる。高度を上げてきて、そろそろ山頂かな、と思いきや、ガスの中からボーッと栗駒山が丸い頂きを浮かび上がらせた。まだ、こんなに登るのか、とガッカリ。しかし、ガスが急速に晴れたので、頑張って山頂を目指す。咲き残りのムラサキヤシオを見ながら、ハイマツとシャクナゲを抜けて山頂に立つ。
来た道を下る。今年初めての本格的な山登りで、膝の踏ん張りが効かなくなるが、なんとか苔花平まで下りてくる。名残ヶ原から賽の碩へ行けば、圧倒的なイワカガミの群落に出くわす。酸性の土を好むと聞いたが、ものすごい数だ。ミネズオウの花も咲いていて、そこからは急に植生が変わる。これぞ、目指していた場所だった。
ネマガリダケが現われて、新芽をちょっくら失敬する。家に帰ってからグリルで焼いて、美味しく頂いた。下山が遅くなったので、栗駒山荘には間に合わないので、須川高原温泉の露天風呂にゆったりと浸かる。スッキリとした酸性の硫黄泉はいつ入っても気持ちいい。コロナの影響で人が少ないのはいいが、経営が心配になった。夏至近く、明るさの残る中を満足感に包まれて帰路についた。
Mackeyも「期待以上」と言っていた百花繚乱の産沼コースだった。コース全般に見られたイワカガミ(コイワカガミ)、上部で群落を作っていたミツバオウレン、下部の低木の花々やワタスゲの実、そして何よりも印象的だったサンカヨウの群落。この時期ならではの花の多さを存分に愉しむことができた。
歩けば歩くだけ、魅力を感じるのが栗駒山だ。この山に行きやすい今の環境は、贅沢かもしれない。
2021.06.19. by TAKASKE
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