栗駒山(世界谷地〜千年クロベ)2019年10月20日(日)、天候:曇のち晴

コース:世界谷地駐車場−世界谷地第二湿原−変則十字路−千年クロベ(往復)

染まり始めた深い森(木の間越しに大地森が姿を見せる)

世界谷地から千年クロベへと続くルートを歩いた。季節の歩みが遅かったため、期待したブナ林はまだ染まり始めだったが、千年クロベの周辺は見事に染まっていた。至るところに倒木が道を塞いで、台風の爪痕が残っていた。

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1年前に大地森コースを歩いた山仲間と、今年は湯浜コースを歩こうということで車を走らせていたところ、国道398号線の峠越えルートが通行止めという。1週間前、観測史上最強の強さで東日本を襲った台風19号は、宮城県内にも数多くの川の決壊や氾濫を引き起こして甚大な被害をもたらしていた。被害の傷跡が生々しい中、前日にも栗駒山周辺に80mmの大雨が降っていた。行き先を変更し、世界谷地から千年クロベを歩くことにした。山仲間もブナ林が大好きで、紅葉の散った東栗駒コースを歩くよりは懐深いブナ林を歩いたほうがいいね、というわけだ。

駐車場をスタートしたのは朝の7時半過ぎ。世界谷地第二湿原を抜けて、いよいよ立派なブナ林に分け入る。まだまだ葉は緑色で、例年より1週間近く遅れている感じ。そこで目にしたのは太いブナの倒木。台風の被害はこの立派なブナ林にも及んでいた。毎回気にしている”ブナ爺”はこの日も倒れずに残っていた。スカスカでいつ倒れてもおかしくない老木だが、そこに立ち続けている。変則十字路を抜ければ、大地森の南斜面を行く。まだ曇りが晴れずに、日本海側から時雨の雲が流れてきているせいで、陽射しはほとんど降ってこない。淡々と進もうとしても、倒木が道を塞いでいる箇所があると、藪の中を突破することになる。

大地沢を渡れば小桧沢との間にある尾根を登るが、この辺りは染まり始めていた。まだ陽射しが射し込まないので、写真は帰りに撮ることにする。千年クロベへの分岐に出て、小桧沢に架かる林道の橋を渡る。陽射しが降ってきて、鮮やかな染まり具合になっている。橋は内陸地震以来11年間放置されているので、水量の多い沢をそのうち渡れなくなるのかもしれない。ここからは林道を千年クロベまで歩いた。辺りは染まり始めていて、千年クロベの周りもいい感じだった。

2度目となる巨木の姿を目に焼き付けて、林道を引き返す。 雲が取り払われて、陽射しが降り注ぎ、ブナの黄葉が輝いていた。古道の森ルートに戻れば、大地沢へと下りて行くところから見た輝くブナ林と大地森のブナ林の斜面が印象的だった。まだ時期がやや早く紅葉山行としては消化不良気味だったのは残念だが、やはり全国でも指折りと思われる栗駒山の南斜面のエリアの深いブナ林に触れて満足のうちに駐車場に戻った。13時半を過ぎていて、思ったよりも時間が掛かった。

この日は最後に新湯温泉「くりこま荘」でお風呂に浸かった。いつもと違った白濁のお湯だった。お風呂で一緒になった人からは、いわかがみ平の標高が紅葉の見頃だったと言っていた。そうだったんだ。だったら東栗駒コースでもよかったのかも。その後、耕英の農家で大根を買って山を下り、産直の店に寄って立派なナメコを買う。家に帰ってナメコおろしを作ってビールを飲んだ。



雨上がりの世界谷地第二湿原



ブナ林はまだ青い



大地沢を過ぎれば色づく



小桧沢の周りはいい具合に



千年クロベ近くのブナ林の様子



千年クロベ



陽射しに輝くブナの黄葉



黄金色に染まる中・・・



大地森の斜面が見える



倒木も数多くみられる



太い倒木は中が空洞に

 

サラサドウダンの紅葉



こちらもツツジ科



ひときわ目立つカエデの紅葉
 


染まり始めた栗駒山南面の広大なブナ林。古道の森コースは紅葉で名高い栗駒山にあっては知る人ぞ知る存在ではあるが、やはりこの山の奥深さを実感することができた。期待されたブナの黄葉は、大地沢から先に見られたが、あと1週間あればよかった。太いブナの倒木が至るところに見られて、台風の爪痕を実感した。これを書いている今、低気圧の影響で再び南東北太平洋側を豪雨が襲っている。今年の紅葉山行は消化不良のまま終わりそうだ。

この日、くりこま荘のお風呂で会った人は、表掛コースから登って裏掛コースを下ったという。来年の秋、表掛コース〜裏掛コースを歩いてみようか、と同行者と話している。しかし、今の体力だと厳しそう。鍛え直さないと・・・

2019.10.26. by TAKASKE

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