栗駒山(中央コース、世界谷地)2019年05月12日(日)、天候:晴

コース:いわかがみ平−(中央コース展望地)−いわかがみ平/世界谷地駐車場−世界谷地第二湿原−湿原奥のブナ林−駐車場

中央コースより大地森の斜面を俯瞰
(広大なブナ林が峰走りを迎えていた)

残雪の栗駒山の中央コースを展望地まで歩き、下山後に世界谷地第二湿原とその先のブナ林を歩いた。残雪が輝く峰と、ブナの峰走り、そして新緑のブナ林と十分に堪能した。初夏を迎えた栗駒山は目に一層鮮やかな姿を各所で見せてくれた。

※写真はすべてクリックすると別窓で拡大表示されます。


ゴールデンウィークを過ぎれば田植えが始まり、残雪の栗駒山はいよいよ「駒姿」を見せ始める。山腹のブナ林は、鮮やかな黄緑の衣を纏いながら、芽吹きは急速に高度を上げて行く。この時期の栗駒山はやはりどうしても外せない。残雪の中央コースと、世界谷地の新緑を見に行きたい。特に、斜面が芽吹きから新緑へと変化していく「峰走り」を見ることができれば・・・。
今日はMackeyが風邪は留守にするという。なんだかんだで家を出たのは10時を過ぎた。尾松の田園地帯からは残雪の栗駒山が欲しいまま。昼近い田んぼは風が出始めていたので、「水鏡」というわけにはいかなかった。でも、この景色は本当に大好きだ。

新緑に包まれた中を車で登って行く。中央コースを先にするか、世界谷地を先にするか、で迷っていたが、駒の湯十字路の手前で直進することを決めて、いわかがみ平を目指す。まだ山開き前で、車の数はそれほどでもない。「いこいの村」を過ぎれば展葉を終わったばかりの目にまぶしいブナの新緑が目の前に広がる。少し高度を上げれば、斜面は徐々に淡い黄緑になって、展望が開けた場所からはまさに「峰走り」を見ることができた。車を停めて写真を撮る。いわかがみ平まで上がれば、芽吹きはまだで、代わりに豊富な残雪と白く輝く峰が迎えてくれた。既に11時半になっていた。

つぼ足で残雪の中を踏み出す。中央コースは、ほぼ夏道を行くが、残雪がある場所のほうが歩き易いほどだ。無理なく上がって行き左側の斜面から展望が広がると、禿岳のアルペン的な風貌が目立つ。写真で見て、奥に月山が映っていたのを知った。残雪が増えてきて、残雪の下を雪解け水が勢いよく流れる。まるて沢のようで、踏み抜くと少し恐い。足元を気にしているうちに展望地に出れば、目の前に残雪の栗駒山本峰がどーんと聳えていた。本峰から虚空蔵山にかけての斜面は、なかなかの急な斜面で、山スキーを本格的にやる人なら憧れるのだろう。眼下の御沢は雪崩で分厚くなったに違いない雪に埋もれており、谷間から斜面にかけてのブナは芽吹き前で、期待していた峰走りにはまだ早かった。大地森のピークから世界谷地方面にかけての斜面には峰走りが見られた。



田植え直後の風景



今日は風が出ていた



耕英地区に入る



いこいの村のすぐ上で撮影
(芽吹きと残雪の斜面)



逆光に輝く新緑の斜面


いわかがみ平は残雪が豊富
 

禿岳とその奥に月山


雪解け水が流れる

 
展望地からの本峰
(ここで引き返そう)
 

虚空蔵山に続く雪の斜面
 
   


いわかがみ平の駐車場に戻ったのが13時半。ここから、世界谷地に車を向ける。いつもは閑散としている世界谷地の駐車場にも何台か車が停まっていた。第一湿原までの道、ブナの二次林が黄緑色に輝いている。展葉が終わったばかりのブナの葉は、汚れもなく透き通るようで葉の縁にうぶ毛が生えている。第一湿原はパスして、第二湿原に直接向かった。第二湿原に咲く花はミズバショウとショウジョウバカマにタテヤマリンドウが少々。木道を歩く視線の先には、残雪の栗駒山本峰と、まさに斜面が芽吹きを迎えている大地森が見て取れた。大地森の斜面は手前から奥に向かって、裾野から頂上に向かって、まさに「峰走り」の状態であった。

第二湿原から奥のブナ林へ向かう。第二湿原を迂回するコースに合流して、少し坂道を下れば立派なブナ林になる。涸れ沢を越えて1分ほど歩けば平坦な場所に出て、1本の朽ちかけた古木を見る。「ブナ爺」は今年も雪の重さに耐えて無事に冬を越していた。この一帯は変則十字路までの道の中でも一番のお気に入り。しばし写真を撮りながら、雰囲気を満喫した。あと2週間も経てば、エゾハルゼミの蝉時雨になるだろう。

陽射しが翳ってきたので、引き返す。第二湿原をパスして、駐車場へ。戻ったのは15時半。この日は温泉に行くこともなく下山する。尾松の田んぼの中の道を行けば、大気が不安定になっていたせいか、栗駒山は雲に包まれていた。



開いたばかりのブナの若葉
(葉の縁には毛が生えている)



ブナの新緑を透して降り注ぐ陽射し



第二湿原から大地森と栗駒山本峰



芽吹きの大地森



ショウジョウバカマ


ミズバショウ
 

振り仰ぐブナの木


ブナ林全体が新緑のシャワー

 
トチノキの芽吹き

 
林床にひっそりと咲く(?)花
※名前教えて下さい
 
   


新緑の世界谷地に芽吹きのいわかがみ平、そして残雪の中央コースと、五月晴れの中を愉しんだ山歩きとなった。芽吹きのブナ林が斜面を駆け上る「峰走り」を見ることができた。もう少し早い時間であればもっといい写真が撮れたかもしれないが、山全体が淡い黄緑色に輝くようなこの雰囲気が素晴らしい。やっぱり、どうしても目にしたかった。足を運んでよかった。

今年の春は、思ったよりも残雪が多い。東北の山全体がそうなのかもしれない。これから梅雨入りまでの時期が、一番輝いている。目に眩しい新緑に加えて、花も次々に種類を変えながら咲く。今年は何処へ行こうか・・・。焼石岳も素晴らしいし、八甲田山も多様な魅力を持っている。月山も捨てがたいな。なかなか用事が多くて行く暇がないかもしれないが・・・

2019.05.22. by TAKASKE

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送