有珠山2019年05月05日(日)、天候:晴れ

コース:西山噴火口散策路駐車場−第一展望台(往復)、有珠山ロープウェイ山頂駅−有珠山火口原展望台(往復)

洞爺湖と中島、そして対岸に有珠山
(サイロ展望台から)

GWの道南から道央の旅行の最終日に洞爺湖エリアを訪れ、有珠山のプチ山歩きを愉しんだ。展望地からはブルーのカルデラ湖や残雪の成層火山を望むことができ、何よりも生きた火山の様々な表情を体感できた貴重な時間だった。

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前の晩は登別カルルス温泉に宿泊。登別温泉のようなホテル建ち並ぶ観光地は落ち着かない。川の流れの音で目が覚めた。洞爺湖に向けてのドライブは天空のルートで、オロフレ峠を越えればスッと高い羊蹄山が白い頂を見せる。洞爺湖はブルーの湖面を早くも見せてくれて、あとはひたすら下って行く。洞爺湖温泉街も喧噪のリゾート地でパスして、一生に一度だからと洞爺湖サミットが開かれたウィンザーホテルへ。眼下のブルーの湖面が見事で、湖の左手にはまさに「蝦夷富士」の名に相応しい容貌の羊蹄山。湖を取り巻くいくつもの峰々も明らかに過去に火を噴いていたことを思わせる姿で、まさに「火山の見本市」。そう、このエリアは、世界ジオパークにも登録されている濃密な火山地帯なのだ。

ウィンザーホテルからサイロ展望台を経て火山博物館に寄ったあと、西山噴火口散策路に行く。ここは最も最近に火を噴いたエリアで、断層でズタズタになった道路や、地殻変動でひしゃげた保育園の跡などが見ものであったが、ゴツゴツした溶岩は余り見られず、噴火口跡にも草が生い茂っていて、思いの外生々しさがなかった。しかし、普段の生活が営まれているすぐ近くで溶岩が地面を押し上げ、火山灰を伴う噴煙が噴き上がる様子を想像するだけで恐ろしく、また、そんな恐ろしい体験を観光資源に変えてしまう人たちの逞しさに驚かされた。

さて、そこから有珠山ロープウェイに向かう。ロープウェイの山麓駅は目の前に昭和新山の溶岩ドームが聳えていたが、傾きかけた陽射しに赤い溶岩が輝いていて、青空との対比が見事であった。ロープウェイの山頂駅まで登れば、1977年の噴火口が大きな口を開く火口原に通じるルートに出る。ここから見る有珠山の山頂を形作る岩峰は、八ヶ岳の横岳を連想させる姿であった。そこから有珠山火口原展望台に登り、1977年に噴火した有珠新山と火口原の噴火口を間近に見る。といっても、噴火口近くまで行くと、最終のロープウェイに間に合わないので、ここの展望台で引き返すことにした。ふと見ると、反対側に噴火湾が望めて、その向こうに渡島駒ヶ岳がスッキリとした姿を見せていた。山頂駅に引き返して、ロープウェイで下山した。中島が浮かぶ洞爺湖と、その奥に羊蹄山が重なって見えた。最後まで素晴らしい景色を眺めることができた。このあと、苫小牧に出て夜行のフェリーで八戸に渡った。



羊蹄山も秀麗な姿を見せる
(ウィンザーホテルより)



有珠山の雄姿
(麓に洞爺湖温泉)



西山噴火口散策路を行く



西山噴火口群の最大の火口
(奥に壊れた保育園)



昭和新山の溶岩ドーム



眼下に望む昭和新山
(有珠山洞爺湖展望台より)



男性的な有珠山山頂の岩峰
(有珠山火口原展望台より)



1977年噴火の有珠新山と火口
(有珠山火口原展望台より)



洞爺湖と中島、遠く羊蹄山
(有珠山ロープウェイから)


観光旅行の最後の1日、それも山登りとは言えないレベルだったが、この山の魅力を体感したので山レポに入れることにした。有珠山の噴火というのは、僕自身は少年時代の1977年8月の爆発的噴火が記憶に焼き付いている。噴煙は1万2000mまで上がった大噴火だった。この山は30年に1度噴火する、まさに「生きてる火山」だ。700mほどの小さな火山は、噴火のたびに大きく姿を変えてきた。その意味では、今の姿もまた仮の姿に過ぎない。今後の行く末が楽しみでもあるが、見届けられるのはあと1回だろう。

近くに聳える「蝦夷富士」の羊蹄山にも登ってみたくなった。夏になったら大雪山なども行ってみたいな・・・北海道は観光を兼ねて行きたいところは、欲張って行きたくなる。宮城県から行くのはなかなか大変だが・・・

2019.05.25. by TAKASKE

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