志賀高原2018年08月14日(火)、天候:曇

コース:前山リフト終点−渋池−四十八池(往復)

志賀山を映す四十八池

長野県の北信地方を旅行した。天候に恵まれなかった中で、志賀高原の四十八池のハイキングを愉しんだ。針葉樹林帯を抜けた先に秋の気配漂う湿原が広がっていた。

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前日は雷雨に見舞われた北信地方は、朝こそ晴れ上がったものの、目指す志賀高原は雲が湧き上がっていた。高度を上げるにつれて陽射しがなくなり、横手山のピークには雲が掛かり始めていた。硯川ホテルの向かいにある駐車場に車を止めて、前山リフトに乗って時間短縮を図る。イワショウブの咲く湿原を抜けて渋池。そこからは樹林帯が続く。久々に味わう亜高山帯の針葉樹林だ。志賀山の登り口を分けて、鉢山の山腹をトラバースすれば樹間に湿原を認めるとやがて四十八池の湿原に出た。

湿原は数多くの池塘が点在し、浮島も見られる。イワショウブやリンドウ、ウメバチソウなど初秋の花が咲いていた。池塘の水面には志賀山の二つのピークが映っていた。湿原の端まで歩いたところで休憩をとり、さらに先の大沼池まで行くかどうか見極める。鉛色の雲があちこちに湧き上がって、Mackeyは雷鳴が聞こえた気がする、と言っている。青空の下で群青色の池を見ることは、この天候では期待できないので、無理せず引き返すことにした。

帰り道は美しい林相を愉しみながらゆっくりと歩く。樹高の高いコメツガとオオシラビソが密集する中、鼻をくすぐるような特有の香りが広がっていた。何度も何度も足を止めて写真を撮る。林床にはこれまた見事に密集するネマガリダケ。初夏の時期には、志賀高原もしくは山麓の宿の食卓を大いに賑わすことだろう。渋池まで戻って視界が開ける。横手山は上半分が雲を被っていて、どこからともなく雷鳴が聞こえてきた。下山のときにも前山リフトで楽をさせてもらった。



渋池と横手山



四十八池の湿原が見えた



湿原の中を行く



四十八池と鉢山



ウメバチソウ



イワショウブ



リンドウ



信用樹林帯とネマガリダケの道



コメツガとシラビソの美林



美林の道は味わい深い

 

 


ハイキングの前には、山麓の渋温泉に宿泊した。風情のある街並みが広がり、九湯巡りを愉しんだ。鉄分に富む熱いお湯が特徴で、九湯はpHが4から8まで変化に富んでいた。巡り終わったときには熱さもあって身体がヘロヘロになった。
ハイキングを終えたその日は、奥山田温泉のロッジに宿泊。こちらは、乳白色の硫黄泉に身を委ねた。目の前に広がる山田牧場と特徴的な山容の笠ヶ岳が、牧歌的な趣きであった。夕方、一しきり雷雨に降られた。翌朝は宮城県に戻る日。すっかり晴れ上がり、北アルプス方面も見渡せた。鹿島槍、五竜、唐松、そして白馬岳の後立山連峰が雲海の上に連なっていた。



風情ある渋温泉の共同浴場



成分に富む熱い湯が特徴



山田牧場と笠ヶ岳



鹿島槍、五竜、唐松の連なり



東北に移ってから、久々に歩いた信州の山であった。しかも、山歩きとしては空白のエリアを歩いたことになる。志賀高原は山歩きと観光が一体となった形で愉しむことのできるエリアであることを実感した。また来たい、と強く思った。今のところ、まとまった休みがとれないと訪れることのできないエリアだ。天候の巡り合わせはやむを得ない。与えられた条件の中で、それなりのルートを選定することも、こちらでの愉しみ方だと思った。 

2018.08.20. by TAKASKE

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