栗駒山(スノーシューイングツアー)2017年02月26日(日)、天候:曇ときどき雪

コース:旧いこいの村跡駐車場−いわかがみ平手前(往復)

ブナの斜面を俯瞰する
(眼下遠くに中ノ森と櫃ヶ森、手前の雪原は世界谷地か?)

栗駒山の旧いこいの村跡からいわかがみ平にかけて広がるブナ林の斜面をスノーシューで歩いた。無雪期に車で通過する斜面は、冬は素敵なブナの森が広がっていた。

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この冬は、平地では寒さが持続せず雪は積もってもすぐに消えた。しかし、山の方はそこそこ積もっているようだ。スノーシューは毎週末、何処かへ行こうと考えているが、雨が降ったり冬型で吹雪いたりとなかなか巡りあわせがよくない。スノーシューに行けないストレスはMAX.に達していた。そしてこの週末、ようやくチャンスが巡ってきた。「駒の湯」のアメダスは80cm程度で変動が少ないので、スノーシューには絶好の条件である。気になるのは夜中に10cm程度の積雪があったこと、行者滝から先の坂道をFFで登れるかが気がかりだが、スノーシューの誘惑には勝てない。行ってみて考えよう!

栗原市の旧栗駒町に入れば、田園地帯の奥に栗駒山が全貌を現わす。山頂には雲がかかっていたが、青空に雄大な姿を見せていた。雲が多いのは気になるが、陽射しの中を歩けるだろう。旧栗駒町の中心を抜け、三迫川の流れを横に見ながら栗駒山へ向かい、国道457号線の分岐を見送れば山へ向けての登りが始まる。降ったばかりの雪が木々の枝から落ちてくるようになるとやがて行者滝。そこから日蔭の急勾配の道となる。路面は除雪され凍結もなさそうだが、薄く圧雪が覆っていて低速ギアに切り替えてゆっくりと上る。ようやく難所を切り抜けて、駒の湯十字路を左折して世界谷地へ。世界谷地入口から駐車場へと向かえば、駐車場の1km手前で除雪が終わっていた。1km歩くのは長すぎる、とあっさり駒の湯十字路に引き返して左折し、曲がりくねった急な登り坂に悪戦苦闘した末に旧いこいの村跡に着いた。10台ほどの車が駐車していた。

無雪期は車道のところも、ゲートから先はスノートレッキングのルートになる。しばらくは車道に従って歩き、道が左へカーブして少し行ったあたりで、斜面に取り付くトレースがあったので、拝借して登ることにする。いわかがみ平へ登る車中で存在は認識していたが、見事なブナが林立している。雰囲気のあるブナの森である。始めのうちは、青空がのぞき陽射しも時折降り注いでいた。徐々に陽射しの時間が少なくなり、雪も降り始めた。風もやや強めで、穏やかな天候とはいえない。車道を何回か渡り、その都度次の斜面に取り付く。一旦車道の上で一休みし、少し早いけどお昼にする。

雪が降り方を増してきたので、再び歩き始める。もう少し登ってみることにして斜面に入れば、ブナの大木が点在する広々とした緩斜面が広がる。思い思いに好きなところを踏みながら登り続ける。上の方からスノーシューを履いた男女が下りてきた。いわかがみ平から上はガスと吹雪で引き返してきたという。斜面を登りきったところで再び車道に出ると、さらに斜面を登った上にいわかがみ平が見えた。思ったよりも近くにあることがわかったが、確かにそこから上はガスに包まれていた。車道を渡った平坦地にあるミズナラの大木まで来たところで引き返すことにした。

再び好ましいブナの森を下っていく。ブナ林の奥に遠く栗駒山中腹に広がる世界谷地と思しき雪原や、更に遠くに文字(もんじ)三山の櫃ヶ森と中ノ森が浮かび上がっていた。時折雲が薄くなって明るさが戻る瞬間、降り続く雪で遠くの景色がぼやけて手前のブナの大木がくっきりと浮かび上がった光景はほれぼれするものがあった。なかなか写真ではうまく撮れない。実際に歩いた人だけがわかる数々の美しい風景を愉しみながら下っていく。一方、目線の高さには低木が芽吹きの準備を着々と整えていた。やがて、旧いこいの村跡の駐車場が見えて、意外と距離が近いことがわかる。来た道を外れて思い思いに下るも、ギャップの大きいところは来た道を辿る。今回はほどほどに余力を残して駐車場に戻ってきた。新湯温泉「くりこま荘」に寄って一風呂浴びる。この辺まで下れば、陽射しが戻っていた。行者滝の下り坂は雪が融けて路面が見えていた。




最初は青空ものぞいていた
※Mackey撮影



雪の斜面を登っていく
※Mackey撮影



車道の路肩に雪庇がみられた
※Mackey撮影



車道の上で一休み



ミズナラの大木で引き返す



春に向けて準備が進む



美しい林相の斜面を下る



車道横にも大木が見られる




期待していた晴天の下のスノーシューイングツアーとはいかなかったが、今回、世界谷地の代替ルートで急浮上したのだが、初めて旧いこいの村跡からいわかがみ平に向けての登りを歩くことになった。無雪期には車で通りすぎるだけだが、車の中から時折見られるブナの大木は気になっていた。そして期待に違わぬ見事なブナ林の斜面が広がっていることを知り、新たな愉しみが出来た。いわかがみ平も比較的近いし、残雪期の晴れた日にいわかがみ平を越えて栗駒山の本峰がよく見える展望地まで、あわよくば山頂まで行ってみたい。

2017.03.04. by TAKASKE

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