栗駒山2016年07月24日(日)、天候:曇ときどき晴

コース:須川温泉−名残ヶ原−昭和湖−天狗平(往復)

昭和湖から下りにかかると眼前に焼石連峰が広がった
※Mackey撮影

須川コースから夏の栗駒山を目指した。初夏に比べて花の種類は少なかったが、それでもこの時期ならではの花々を見ることができた。上部は雲に覆われていたので、無理をせず天狗平から引き返した。

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そろそろ梅雨明けの時期だが今年の天候は変だ。雨は降っても降り続くことはなく、ここに来てオホーツク海高気圧が勢力を強めている。宮城県に住んでいるので、当然のことながら鉛色の低い雲が垂れ込めている。こんなときは、4年前の虎毛山の再現とばかりに山頂からの雲海を期待する。あわよくば、滝雲が見れるかもしれない。東栗駒コースと須川コースを比較して、雲の中を登るよりは晴れ間も期待できると須川コースを選ぶ。国道398号線で県境を抜けて秋田県側に入れば予想通り晴れ間が出てきた。

須川温泉の雑踏を抜けて名残ヶ原を歩く。キンコウカは盛りを過ぎつつあったが見事な群落を見せてくれていた。行く手に見えるはずの栗駒山の山頂は分厚い雲を被っていた。少々心配だが、今回は久々の山歩きで身体を慣らす意味もあるので、行くしかない。少し登れば昭和湖で、この日は鮮やかな緑色を呈していた。分厚い雲はすぐ上まで迫っている。雲を突き抜けて雲海を見ることはできるだろうか・・・

やがてガスの中の登りとなるが、数多くの花が目を愉しませてくれた。イワオトギリ、シロバナクモマニガナ、ウラジロヨウラク、ミヤマホツツジ、イワイチョウ、オノエラン、アカミノイヌツゲ、ハクサンシャクナゲ・・・。森林限界を抜けてからが意外と時間がかかったが、ようやく天狗平まで辿り着いた。天狗平はガスに包まれて、風も吹きつけていた。時折、雲が切れかけて薄日が差すがすぐに視界は閉ざされた。この暗さだと、あと60〜70m登った山頂でも雲を抜けるのは無理だと悟り、ここで下山を決める。いつでも登れる山なので、山頂にこだわりはない。一角に咲くハクサンシャジンが水滴を滴らせていた姿を撮影し、下山を開始。

来た道を淡々と下る。時々花を撮りながら下っていく。昭和湖は陽射しが降り注いでいた。見上げる稜線は相変わらず白い雲に覆われていた。一休みして下りにかかると行く手は視界が開けて焼石連峰が目に飛び込んできた。東側の岩手県側は低い雲が押し寄せて、西側の秋田県側の青空と遠く続く峰々との対比がくっきりとしていた。名残ヶ原まで来れば緑色の湿原と青空が美しいコントラストを描いていて爽快感に包まれていた。陽射しも強く暑さを感じるようになってきた。下り立った須川温泉はいつにも増して熱気と硫黄の香りに包まれていた。「栗駒山荘」の露天風呂からは、わずかに雲を被った鳥海山と、遠く森吉山と思しき姿を認めることができた。




名残ヶ原を行く
(山頂は雲に包まれている)



名残ヶ原に咲くキンコウカ



今日の昭和湖は緑色
※Mackey撮影



イワオトギリ



アカミノイヌツゲ



ハクサンシャクナゲ
※Mackey撮影



ハクサンシャジン
(天狗平にて)



ガスに包まれた天狗平
(今日はここで引き返す)



シロバナクモマニガナ



ウラジロヨウラク



昭和湖近くまで下る
(陽射しが戻ってきた)



昭和湖にて仰ぐ稜線



岩手県側は雲が押し寄せている



名残ヶ原まで戻れば青空が広がる
※Mackey撮影

   



残念ながら山頂からの雲海に滝雲という展開は叶わなかったが、久々の山歩きを愉しむことができた。季節は盛夏に移りつつあり、湿原のキンコウカの群落や、背の高い花々が目立っていた。7月下旬の山歩きは初めて栗駒山を歩いた22年前以来。あのとき歩いた自然観察路をいつかまた歩きたい。

2016.07.24. by TAKASKE

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