蔵王山(地蔵山〜熊野岳)、2016年06月18日(土)、天候:曇のち晴
コース:ロープウェイ蔵王山頂駅−地蔵山頂−ワサ小屋跡−熊野岳避難小屋−ワサ小屋跡−いろは沼−ロープウェイ樹氷高原駅
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ワサ小屋跡を過ぎいろは沼へ下る途中、熊野岳が雄大に聳えてきた |
山形蔵王の主峰である地蔵山から熊野岳を歩いた。ハクサンチドリやコイワカガミは最盛期を迎えていた。ほかにも数多くの花々が咲き乱れ、下りは「いろは沼」を経由して湿原の花々も目にすることができた。熊野岳の山頂は強風で断念したが、高山帯や樹林帯、湿原をめぐる多様なルートを歩き、満足の山行となった。
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今年は高度差500mを超えるような本格的な山歩きができていない。私もMackeyも、身体が万全ではなく少し軽めの山歩きで、蔵王山を目的地に決める。ロープウェイを使って山頂駅まで一気に運んでもらう。山麓駅ですでに感じていたが、山頂駅に下り立ったら強風が吹いていて、稜線にぶつかった風が雲を湧き上がらせていた。稜線は時折ガスに包まれていた。高さ2mの地蔵尊に山行の無事を祈ってから出発。すぐに足元にはハクサンチドリが現れ、盛りの姿を次から次へと目にするようになる。地蔵山への緩い登りを抜ければ、行く手に雲が切れて最高峰の熊野岳が見え隠れするようになる。一旦下れば姥神の像が建つワサ小屋跡。そして、熊野岳への登りにかかる。
コイワカガミとハクサンチドリが次々に出てきて、アオノツガザクラも現れてまさにお花畑の様相だ。中でもコイワカガミは斜面全体が染まるほどであった。直登コースを避けて熊野岳避難小屋経由で登りにかかるが、避難小屋が近づくにつれて風が強くなり、避難小屋(熊野十字路)についたらものすごい風。熊野岳の山頂を一旦は目指したが、火山砂礫が飛んでくるような強風で、過去に踏んだこともある山頂は断念して下山にかかる。斜面の右側には雁戸山と、その奥に特徴的な姿の大東岳を認めた。足元には白花のハクサンチドリも目にしながらの下り。ワサ小屋跡まで下りてきたところで、お昼をとった。
さて、ここからはロープウェイの山頂駅には向かわずに「いろは沼」を目指して下りにかかる。徐々に雲が取れてきて、悔しいかな熊野岳の山頂もくっきりと見えてきた。斜面のトラバース道をしばらく行くが、ハクサンチドリとコイワカガミはここでもビッシリと咲いていた。熊野岳は谷越しに見上げるような角度で聳えて、ここからの姿が一番立派に見えるように思われる。行く手には樹氷を形成するアオモリトドマツの林が台地の上に広がっている。やがて、高度が下がりアオモリトドマツの林に入ると、マイヅルソウやズダヤクシュといった樹林帯の花がこれもまた最盛期を迎えていた。
突然視界が開けて「いろは沼」のある湿原に出た。ここではワタスゲの種が風に揺れていた。小さな湿原だが、池塘の間を縫うように木道が通って、右側を見ればアオモリトドマツの林の上に地蔵山と熊野岳が並んで見えていた。湿原を抜けたら間もなくスキー場に合流し、ここからはゲレンデを下る。童心に帰って、思わずゴロゴロで下るが勢いがつきそうなのですぐにやめた。あとは、樹氷高原駅に歩くのみだ。なかなか楽しい展開の山歩きで、思ったよりも時間を掛けて歩いたので、心地よい疲れが全身を包んでいた。
今回は随分と花の写真を撮ったので、下にまとめて載せることにしよう。
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強い西風が吹きすさび、雲が取れない中、最高峰の熊野岳山頂を踏むことはできなかったが、稜線や斜面、樹林帯に湿原とそこかしこを彩る花々の多さ、密度に大満足の山行であった。アオモリトドマツの香りも久々にかぐことができた。刈田岳から熊野岳にかけての「馬の背カルデラ」は現在、火山活動の高まりの影響で立ち入り注意となっている。それでも、至る所に魅力が散りばめられた花の季節の蔵王山であった。山麓の温泉街も、下山したところにこれだけ楽しめる場所があるのがいい。また、歩いてみたい。そして、今度は樹氷の季節にも・・・
2016.06.19. by TAKASKE
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