栗駒山(御駒岳1,573m)2015年7月11日(日)、天候:快晴

コース:須川温泉−秣岳登山口−秣岳−御駒岳−天狗平−昭和湖−須川温泉

なだらかに続く天馬尾根を行く

3年ぶり2度目の秣岳ルートを歩いた。快晴の天馬尾根には小さくも個性のある花々が咲き揃い、眼下に広がるブナ林や湿原に火口湖、そして遠景の鳥海山と、豊かな展望が得られた。

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今回はMackeyの復活登山として須川高原ルートの往復を考えていたが、体調不良で急きょ単独行となる。それならばと、以前に歩いた秣岳ルートを再び歩くことにする。前回は6月中旬で、天気が良くなかったのだが、雰囲気あるルートだと思った。今日は絶好の晴天で、国道398号線で一迫あたりからもくっきりと見える山体が、まさにいざなうようだった。花山から湯浜峠を越えて秋田県に入り須川温泉には9時に着いた。既に雪を残している鳥海山がくっきりと見えている。歩き始めて秣岳登山口までは30分かかった。直射日光を浴びてこんなに時間がかかったのか、と思う。

登りはじめると見事なブナ林が広がる。太い幹が林立しており、車で通ったときでも気になる見事さであった。色を濃くしたブナの葉が作り出す日陰が涼しさを感じさせるが、意外と急な登りで喘ぎながら登り続ける。ブナ林が終わり視界が開けると、北側にブナ林の絨毯が広がり、奥には焼石連峰が望まれた。秣岳への急登になり西側に神室連峰や虎毛山が青々とした姿を見せ、遠くに再び鳥海山が姿を現した。

秣岳を過ぎれば緩やかなアップダウンを繰り返しながらの稜線歩きとなる。白金湿原と呼ばれる一帯にはタテヤマリンドウが咲き誇っていた。密集していないがこれほどの数が咲いているのは初めて見た。また、湿原にはコイワカガミが咲き残り、サワランやトキソウなども所々に見られた。行く手に御駒岳の高まりが近づいてきて、潅木帯の中、長い登りが始まる。これが意外と応えた。潅木帯が途切れて鳥海山を背にしながら登れば北から風が強く吹き付けてきた。

眼下に龍泉ヶ原の湿原や昭和湖を見下ろしながら進む。風が一段と強くなり、踏ん張るようにして進む。再び緩やかな登りが続き、ハイマツ帯が途切れたところが天狗平となった。もっと先かと思っていたので拍子抜けした気分である。宮城県側の展望も視界に入り山頂まで行きたい気も少しあったが、今日の目的の天馬尾根を歩いて満足したので須川温泉へ向けて下ることにした。北からの風に乗って、昭和湖からの火山ガスが漂ってくる。下り立った昭和湖はいつもよりも白濁し、湖面を見ると火山ガスの泡が盛んに湧き上がっていることが見て取れた。

ここまで来れば須川温泉はもう近い。白金湿原では開花前だったイワイチョウが、このあたりでは白い花を咲かせていた。名残ヶ原ではキンコウカが咲き始めていた。この花を見ると夏も後半という印象である。再び火山ガスの臭いが漂って須川温泉に下り立つ。炎天下の様相となっていた。いつもの栗駒山荘ではなく、「須川高原温泉」の露天風呂に入った。施設は古いが源泉から近い分、香り立つ硫黄のフレッシュな泉質を感じた。帰りに再び国道398号線に出て、「栗駒神水」を汲んで峠を越える。家に帰ってから、この湧き水でコーヒーを淹れた。日焼けした腕はいつまでも強い硫黄の匂いを放っていた。



須川湖を眺めながら登山口へ



登り口に見事なブナ



ブナの葉を透かして見る



太いブナ立ち並ぶ斜面を登る



北側の展望が開ける
(ブナ林の奥に焼石連峰)



コメツツジは秋田駒でも見られた



コイワカガミの咲き残り



白金湿原ではタテヤマリンドウが咲き誇る



湿原の中で目立つサワラン



草原の奥に御駒岳の高まり



タテヤマリンドウは至る所に



トキソウも見られた



快晴で鳥海山も終始見られた



天馬尾根から見下ろす龍泉ヶ原



昭和湖も見て取れた
(この日は随分と白濁していた)
 



コバイケイソウ



イワイチョウ



イワイチョウ



ウラジロヨウラクも至る所に咲く



昭和湖(白濁した湖面に泡が立ち上っていた)



ミズキ?の花



名残ヶ原では、夏の後半の花キンコウカが咲き始めていた

   



2週続けての山行となったが、今回は快晴の下での稜線歩きとなった。前回同じルートを歩いたときほど華やかさを感じる花々は少なかったが、それでも数多くの花々を見ることができた。また、展望も素晴らしく、残雪を纏う鳥海山や眼下の龍泉ヶ原などが印象的であった。秣岳コースは湯浜コースと並んで気持ちのよいトレイルを踏むことができる。今度は晴れた秋に歩いてみたい。

2015.07.17. by TAKASKE

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