荒雄岳(984m)2014年10月11日(土)、天候:晴れ

コース:八ツ森コース登山口(車道終点)−荒雄岳山頂(往復)

荒雄岳山頂から北の展望
(栗駒山が聳える)

鬼首カルデラの中央火口丘である荒雄岳に登った。周辺の温泉地やリゾート開発からは取り残されたような自然度の高い山で、染まり始めたブナの森の中を登った。山頂の北面からは栗駒山の雄姿を望むことができた。

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今日は単独での登山。最初は約1か月前に歩いて魅せられた神室連峰で、最高峰の小又山を考えていたが、2週間前の栗駒山を歩いた時に膝に痛みが出たので、少し負担の少ない山にすることに。前年に登った和賀山塊の女神山再訪も視野に入れていたが、宮城県の分県登山ガイドに「ブナ林豊穣の山」と書かれている荒雄岳は、前から気になっていた存在。鬼首カルデラの中央火口丘という存在も惹かれるものがあり、黄葉の時期に登って下山後の温泉も満喫することにした。国道47号線で鳴子温泉を経由し、108号線で鬼首地区へ。目を引くのは外輪山の禿岳の鋭峰だ。対する荒雄岳は存在すら見えない。間欠泉が近づくと荒雄岳への道が分岐していて、ダートと舗装を繰り返しながら登る。八ツ森コースの登山口から、車が入れる所まで行き、終点に駐車スペースを見つけて車を止めた。登りはじめは10時15分と遅め。

最初からやや斜度のある登りだが、余り無理のない程度でゆっくりと行けば、杉の木はすぐになくなり、ブナ主体の自然林が展開した。登るにつれて染まってきて、カエデやヤマウルシの赤が彩りを添えている。登り切ったところからしばらく平坦な道が続き、そこには太いブナが林立していた。再び登り坂が始まり、やがて道は斜面のトラバースを行けば鮮やかな染まるブナの中を歩く。本当に見事な染まり具合だ。そうやって歩いていたら不意に山頂に着いてしまった。

山頂からは北面が切り開かれていて、優美な裾野を引く栗駒山が余すところなく姿を見せていた。いい感じに山頂付近に雲が絡んでいた。食事をとって、今年初めての黄葉をつけている実生を撮ったら来た道を下山する。行きと帰りでは見える景色が全く違う。黄色い葉をつけた樹間越しには禿岳が望めた。その後のトラバース路はまさに輝くような黄葉の中を歩いた。逆光の姿もよく、振り返ったときの青空をバックにした姿もよかった。平坦な道を過ぎて急斜面の下りに入れば、ブナの葉は青っぽくなってきたのでひたすら下った。13時半頃に車に戻った。

その後、間欠泉の近くにある吹上地獄の地獄谷まで行き、遊歩道を散策する。立山の地獄谷のような規模ではなく、最初はあちこちからポヤポヤと湯気が上がる程度で「こんなものか」と思ったが、至る所で湯が噴出していて、特に、遊歩道沿いの最大の間欠泉は目の前で噴き出すと迫力があった。お湯のにおいもよかったが、もちろん、風呂はない。引き返してきて「スパ鬼首の湯」に入る。ここは無臭の泉質だが、湯加減はほどよい感じ。更に車を走らせて、中山平温泉の「しんとろの湯」へ。ここは硫黄泉のアルカリ泉で、いい匂いと肌がツルツルとする。気に入っているので時々行っているが、秋の観光シーズンが始まっているためか、混雑していた。



荒雄湖畔公園から見る禿岳



すぐに深いブナ林が広がる



平坦な稜線には見事なブナが林立



同じく平坦な稜線上のブナ



山頂に向けての登りが迫る
(斜面は染まっている)

 

着飾るブナの幹

 

まだ青さを残すブナも多い



山頂の北面が切り開かれている



生まれて初めての黄葉



染まる樹間に禿岳を見る



禿岳をズームで見る



黄葉に染まる中を下山する



印象的な2本の登山道沿いの大木



振り返ると鮮やかな姿が・・・



ヤマウルシ(?)の紅葉



鬼首の吹上地獄谷
(間欠泉が噴出している)



自然度満点の山、ブナも大きく立派で、山頂から見た栗駒山の姿も見事であった。秋の紅葉シーズンも良いが、新緑のシーズンにも残雪の栗駒山を見ることできる。もっと早くから登っていればよかった・・・本当に見事なブナ林の山だった。道が通行止めで行けなかったが、荒湯の野湯にも入ってみたい。火山の恵みを体感してみたいものだ。果たして実現する日は来るだろうか・・・

2014.10.12. by TAKASKE

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