大柴山(1090m)、2013年6月9日(日)、天候:晴れ

コース:鍋倉山山頂駅−大柴山−小向分岐−シロヤシオ群生地(往復)

咲き残るシロヤシオの花

鳴子の鬼首カルデラ外輪山の大柴山と花渕山の間にあるシロヤシオの群生を見に行った。立派なブナ林の稜線をアップダウンした先にシロヤシオの群生が現れた。残念ながら最盛期を過ぎて、純白の花びらは多くが地面に敷き詰められていたが、咲き残る姿には特別な気持ちが湧いてきた。

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オニコウベスキー場のテレキャビンに乗れば、標高1000mを超えるカルデラ外輪山の稜線にあっという間に着く。今日は元々、ハードな山歩きはするつもりがないので、急峻なカルデラの火口壁の登りは省略する。鍋倉山山頂駅から歩き出せば、すぐに見事なブナ林が始まった。足元にはマイヅルソウが満開、頭上からはエゾハルゼミがまさに”蝉しぐれ”状態となって降り注ぐ。所々に雪が残る中、アップダウンを繰り返しながらの稜線歩きで展望はほとんどない。

大柴山はいつの間にか過ぎてしまった(戻るときにもMackeyから言われて初めて気づくほどで、指導標もなく三角点がポツンとあるだけの山頂だった)。相変わらず見事なブナ林が続く中、思いの外急勾配のアップダウンを超えて花渕山に向かう途中にシロヤシオの群生が現れた。期待に胸をふくらませていたが、咲いている花よりも地面に敷き詰められた花の方がはるかに多い。最盛期を過ぎていたのは残念だが、それでも咲き残る純白の花びらを見ることができた。

意外と時間がかかった。花渕山まで行くと、テレキャビンの最終には間に合いそうもない。群生地で休みもそこそこに引き返す。陽射しが強くなり、気温が上がっているのを感じる。急勾配を喘ぎながら登る。足が重い。おまけにブヨの群れがまとわりついて、休むと容赦なく襲いかかってきた。
唯一といってもいい展望地からは、鬼首カルデラの中央火口丘の荒雄岳と、遠くに栗駒山を望むことができた。こちらからも優美な裾野を引く姿を見ることができた。南斜面のせいか、残雪はかなり量を減らしていた。ここまで来れば山頂駅も近く、再びテレキャビンで下山する。遮るもののないスキー場は、かなりの暑さになっていた。



すぐに深いブナ林が始まる



着飾るブナの幹



マイヅルソウは終始群生していた



ユキザサ



大柴山への斜面は色濃くなる



残雪を踏んで抜けていく



ブナ林が続く



シロヤシオ



地面に敷き詰められた花びら



シロヤシオの花びらと幼木



見上げる逆光線の花



太いブナ



カルデラ壁と遠景



栗駒山が遠くに浮かぶ 

 

 


シロヤシオを見たのは4年前の大峰・行者還岳以来のこと。東北に来て初めてであり、どうしても見たかった花である。残念ながら過ぎ加減で、純白のトンネルとはいかなかったが、それでも満足だ。ブナ林も立派でインパクトの木は少なかったが、ツル系の植物を着飾ったものが多く雰囲気があった。

6月も中旬に差し掛かり梅雨入りはまだだが、初夏の快適さは過ぎて、夏のような暑さの始まりを感じた。まだ1500mクラスの山は残雪が豊富で本格的な無雪期登山ではないが、1000mクラスは暑くなり始めている。そして、ブヨに刺された箇所は5日間ほど猛烈な痒さに悩まされたのであった。

2013.06.15. by TAKASKE

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