七ツ森(大倉山327m)2013年4月6日(土)、天候:曇

コース:信楽寺跡駐車場−梅ノ木平展望台−大倉山−鉢倉山−五望展望台−鎌倉山−湯名沢林道出合−梅ノ木平展望台−信楽寺跡駐車場

鎌倉山からの下り、梵字が刻まれた岩を通過

早春の七ツ森を歩いた。大倉山、鉢倉山、鎌倉山の3山のピークを踏んだ。林床にはカタクリ、イワウチワ、エンレイソウ、キクザキイチゲなどの花が咲き始めていた。アップダウンが激しく、疲労困憊。体力のなさを痛感させられた山行であったが、魅力も感じた。

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七ツ森は東北道や新幹線からもよく見え、小ピークがポコポコと集まった印象的な山塊で気になっていた。春の花が数多く咲くというので、この時期に行くことにした。Mackeyは東京に帰省しているので、単独の山行だ。低気圧が発達しながら接近しているので、早めに下山しなければ。

信楽寺跡駐車場に車を止める。天気が悪い予報のせいか、10台も止まっていないが、2台ほどの車から次々に登山者が出ていく。午前10時と遅い出発。曇り空ではあるが、まだ雲はそれほど低くなく、時折薄日が射し込んでいる。松倉山には行かずに、中腹の遊歩道を進む。自然林と植林が交錯しているが、足元はフキノトウがあちこちに咲いている。巻き道のため、登り坂ではあるがそれほど斜度は急ではない。にもかかわらず足が重く感じる。今年に入って4回の山行はいずれもスノーハイク。自分の足で地面を蹴って歩くのは久しぶりだ。おまけに、ボーッとしていたため、ストックを持ち忘れている。今日は2本の足だけが頼りだ。

単独ではやはりペースが早くなる。梅ノ木平展望台を過ぎ、最高峰の撫倉山と大倉山の鞍部に着く。撫倉山はパスして、大倉山を目指す。足首がひん曲がるような急勾配が続き、心臓の鼓動はMAX状態に。やっとの思いで大倉山に着く。初めて薬師像と対面、息を整えたら少し早いけど昼食をとる。大倉山を別ルートから下り、トラバース道と合流したらすぐに鉢倉山に向かう。こちらも同じように厳しい登りだ。鉢倉山の山頂手前で団体さん30人ほどとスライドする。鉢倉山を過ぎて急な下りが続く。斜面のイワウチワは辛うじて3輪咲き始めていた。行く手にそそり立つ遂倉山を見ながら谷間の道に下り立った。

谷間の道をダム湖に向けて歩き、五望展望台を過ぎる。このあたりは咲いている花の数が多い。鎌倉山への登り口に出たところで下山に向けて引き返すか、鎌倉山に登るか迷ったが、案外高度差が少ないようだと鎌倉山に登ることにする。相変わらずの急傾斜にヒーヒー言いながら登りつくと、標高313mの山頂には覆いのついた薬師像が佇んでいた。樹間越しにはダム湖も見ることができた。山頂を後にして下りにかかると、やがて梵字が刻まれた大岩を通過し、信仰の山であることを実感する。遂倉山との鞍部から下って行くと薄暗い植林帯の谷間に入った。

湯名沢林道出合から登り返すと鉢倉山と大倉山の間の谷間を行く。林道出合の近くに「山神」と彫られた石碑がある。「安政」の年号が刻まれていた。薄暗い植林帯を抜ければ、鉢倉山への登り口に出て、あとはひたすらトラバース道を行けばよい。撫倉山と大倉山の鞍部まで来たら、残るは梅ノ木平展望台を経由する道2.9kmを戻るだけだ。度重なるアップダウンに足が悲鳴を上げ始めていた。緩い下りでも何度か足をとられそうになりながら、ようやく信楽寺跡駐車場に戻ってきた。帰途に「台ヶ森温泉」に寄って汗を流した。山の上部には雲が掛かり始めていた。




遊歩道入口から望む松倉山



樹間越しの撫倉山



大倉山山頂の薬師像



大倉山下りから撫倉山



鉢倉山下りから遂倉山を望む

 

谷間の道から鉢倉山と大倉山



鎌倉山山頂の薬師像



湯名沢林道出会い付近の石碑
(「安政」の年号が刻まれている)

 

林床に芽吹くバイケイソウ

     


●今回の山行で見掛けた花です。



フキノトウ(笑)



エンレイソウ



カタクリ



カタクリ



キクザキイチゲ 

 

キクザキイチゲ



イワウチワ



イワウチワ



初めての七ツ森山行は、アップダウンの大きい複雑な地形を身を持って実感した。七ツ森は古い火山の名残であるというが、急な角度でせりあがる峰々の姿は、外から見るだけでなく山中を歩いていても不思議な魅力を持っていた。各ピークに立った時以外の山腹や谷間を歩いているときにも、林床の花に癒された。また、谷間から周囲のピークを見ていると、山としての”大きさ”や”深さ”とは違った、”異空間に迷い込んだ感覚”を持つことができた。そして至るところに見られる”信仰の深さ”。これらが七ツ森の魅力なのだろう。

花の時期は始まったばかりであるが、来週、再来週と行きたい場所があるのでこの日に急きょ単独で行った。”小粒でピリリと辛い”七ツ森、また訪れたいものだ。今度は、秋の紅葉の時期に歩いてみようか。展望も愉しむため、コース最高峰(359m)撫倉山と、少し離れた場所にある笹倉山に登ってみたい。

それにしても、ここ数年の体力の衰えには危機感すら持ってしまう。車社会に生活しているため日常的な歩行距離が全く足りない。もう少し日頃の鍛錬が必要だ。今年の目標は焼石岳と鳥海山を歩くことに置いている。このままではMackeyともども、目標が達成できずに終わってしまいそうである。

2013.04.07. by TAKASKE

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