栗駒山(世界谷地スノーシューイングツアー)2013年3月17日(日)、天候:快晴

コース:世界谷地駐車場手前−世界谷地第一湿原−世界谷地第二湿原(往復)

世界谷地第二湿原から眼前に聳える栗駒山を望む(左側は大地森)

春の陽気の中、豊富な残雪の世界谷地をスノーシューで歩いた。今回は第二湿原まで歩いた。第二湿原からの展望は、大地森を前衛にした純白の栗駒山本峰が眼前に惜しげもなく姿を見せていた。ブナやミズナラの大木も残雪に自由自在に影を描いていた。

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どんぴしゃ−−−この表現がピッタリの快晴が巡ってきた。アメダスの「駒の湯」の積雪深はずっと気にしていたが、徐々に減ってきて前日は67cm。去年よりもペースが早いが、朝晩の冷え込みにより締まった雪が期待できそうだ。
Mackeyは朝、体調が今一つで行くのをやめる。無理すれば行けなくないが大事を取ってのこと。今回は単独行になる。空気が澄んでいるためか、築館あたりからも栗駒山が近くに感じる。旧栗駒町に入ると雄大な姿を惜しげもなく見せるようになる。期待にワクワクする。

高度を上げて駒の湯十字路を左折。積雪は1m程度か。世界谷地へ向かう道は、駐車場前の最後のカーブ手前で除雪が終わっていた。数百メートル程度で済むのは、よしとしよう。9時15分、単独で出発するとやはりオーバーペース気味になる。家を出たときにはひんやりしていたが、すぐに身体がポッポポッポと暑くなってきて、上着を脱ぐ。駐車場を過ぎて登山道に入ると、表面がカリッと締まった雪で歩きやすい。

世界谷地第一湿原にはすぐに着いた。去年歩いたブナ林を目指そうかと思ったけど、すぐに第二湿原を目指そうと思った。地図を見て、夏道伝いに行こうと考える。第一湿原から斜面を登れば夏道に出会うと思ったが、雪が積もると夏道の痕跡すら見当たらない。斜面をさんざん登った揚げ句、一旦第一湿原に下りることにした。去年歩いたあたりのブナ林に入って写真を撮っていたが、近くに杉の植林があって満足できない。結局、地形を見ながら再び第二湿原を目指した。沢状の窪みが北に向かって伸びている地形を辿って行くと、第二湿原に登りついた。

第二湿原からは大地森を前衛に配した栗駒山が正面に見える。昼近く、気温が上がってきているのが実感できる。正午にはちょっと早いけど、ランチタイムと決め込む。誰もいない雪原で一人ランチというのはいいもんだな。
ランチタイムが終わり、第二湿原を栗駒山の方向に向けて行く。湿原の端の樹林に着いたが、この辺りのブナ林はあまり立派ではない。大地森の方向に行けば大木の林立するブナ林に出るが、これ以上遠くに行くことはせずに、第二湿原の東縁に広がる樹林を歩くことにした。このあたりの樹林にはミズナラも多く、ブナとほぼ同じくらいある。平坦な場所に立つ大木は、1本1本が動き出しそうな雰囲気を持つ。いつしか頭の中は「もののけ姫」の主題歌が巡っていた。一人、静寂の樹林にいると聞こえるものは何もない。

樹林を東に、秣森の方向に行けば見事な枝ぶりの通称「メデューサのブナ」があるというが、単独では迷うので、そろそろ引き返すことにする。何人かのバックカントリースキーのツアー登山者がいるようで、声が聞こえてきた。登ってきたときの自分のトレースと、スキーのトレースが交錯しているが、帰りはスキーのトレースを辿ることにする。所々に立派なブナを見る。存在感のある大木が間隔を空けて立っている。青空に筋雲が出てきて、やや下り坂傾向か。ブナの背景に青空と白い雲がいいバランスだ。
再び第一湿原に出てくると、気温がさらに上がってきたようで、雪面は水が浮いているような光を放っていた。登ってきた時には締まった雪だったが、行きのトレースもぼやけ始めている。帰りは緩んだ雪面で、一歩一歩に力が入る。運動不足のせいか、脚の付け根が痛くなってきた。13時45分、車に戻った。ちょっと早いけど、今回はこの程度で丁度良い。

帰りの道中からも、白銀の栗駒山が見てとれた。陽射しの向きが朝とは違って、斜面に地形がくっきりと映し出されていた。今日は本当にこれ以上は望めないほどの天候であった。



白銀の栗駒山が姿を見せた



ブナの森に入る



至る所、大木を見る



残雪の第一湿原と栗駒山



本峰をズームアップ



ブナ林は明るい



見上げるブナ



大木を横から眺める



ミズナラの大木も至る所に



第二湿原から大地森と栗駒山



雪面に影を落とすブナの大木



葉を落としたブナ林は陽射しにあふれる



動き出しそうな雰囲気の大木



腕を振り上げているようだ



青空に雲、雪面に影



芽吹きの準備が始まっている
(赤色が目立っていた)



青と白を背景に聳える大木



帰路に寄る第一湿原
(雲が模様を描く)



帰り道も栗駒山は姿を見せていた
(左の台形の山は、櫃ヶ森)

 

快晴の空の下、風も弱く寒さも緩んだ好条件の中、豊富な残雪のスノーシューイングツアーとなった。今回は世界谷地の第二湿原まで足を伸ばし、栗駒山の懐深さを感じる山歩きとなった。残雪が豊富だったため、少々の沢は雪に埋もれており、自由に歩き回ることができた。昼過ぎには暑さすら感じた。もう冬山の季節は過ぎて、春の雰囲気に包まれていた。

単独になってしまったのは残念だったが、出来ればもう1回、残雪の栗駒山を歩いてみたい。1週間後なら十分歩けるだろうが、2週間後だと雪原にクレバスが増えて、沢沿いは危険になるだろう。今度は夏道沿いに更に足を伸ばすか、「メデューサのブナ」に会いに行ってみたいな。もしかしたら、雪の解けた場所からミズバショウが姿を見せ始めているかもしれない。

今回は4〜5km程度の距離を歩いた。今の体力だと、これでもかなり疲れが出たが、今年も山歩きを愉しめる予感がする。そんな山行となった。

2013.03.19. by TAKASKE

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