早池峰山(1,917m)201208月04日(土)、天候:曇ときどき晴

コース:河原の坊登山口−早池峰山頂−小田越登山口

咲き残っていたハヤチネウスユキソウ

北上山地の最高峰・早池峰山に登った。河原の坊から山頂に登り、小田越に下山するルートは終始花が絶えず、花の名山としての風格満点であった。最盛期を過ぎつつあったせいか、登山者は思いの外少なく、静寂で神々しさを感じさせた。

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東北にも本格的な夏がやってきて、35℃に近い日が続いた週の週末に、ようやく暑さが一息ついた。曇り空の中、河原の坊から登り始める。

最初は樹高の低い樹林帯を行く。すぐに多くの花々が現れる。センジュガンピ、タマガワホトトギス、クガイソウが特に多い。樹林帯にも花が多いのは15年前に登ったときには記憶になかった。

コメガモリ沢を何度か渡りながらソバナなどが咲く中を登れば、木は疎らになってなんとなく樹林帯を抜ける。目の前には屏風のような岩壁が立ちはだかっていた。




センジュガンピ





クガイソウとセリ科の花



ミソガワソウ



クガイソウ



タマガワホトトギス



ソバナ



屏風のように聳える斜面



森林限界を抜けると一段と花が増える。ミネウスユキソウが現われ、ナンブトウウチソウ、ナンブトラノオ、オオバギボウシ、そして「真打」のハヤチネウスユキソウ、上部ではタカネナデシコとハクサンシャジンが至る所に群落を作っていた。

標高が上がるほどに傾斜はきつくなる。岩混じりのガレた斜面をよじ登るように歩く。足元が不安定となり、時折ガスに包まれる。「打石」と呼ばれる大きな岩の横を通過し、急登はラストステージで更に傾斜が増す。しかし、それ以上に花の密度も濃くなって、植生のある場所は一面のお花畑となった。




森林限界を抜け岩壁を見上げる



ナガバキタアザミ



ナンブトウウチソウ



オオバギボウシ



オヤマソバ



ナンブトラノオ



ガスに浮かぶ「打石」



タカネナデシコ


 
ミネウスユキソウ

 

ハクサンシャジン



ホソバツメクサ



山頂近くのお花畑



山頂に立つと不思議なことに包んでいたガスが払われて、一瞬だが東の方向に雲海を見た。太平洋側から北東風に乗って押し寄せる雲海と、山頂を縁取る岩の形、そして山頂の神社と奉納された数多くの剣が、この山を神々しい雰囲気にしていた。

山頂から小田越に向けて下る。「御田植場」と呼ばれる湿原のような場所を行くと再びガスがかかってきて、振り返り見た山頂の岩が一層神秘的であった。

梯子を下れば、河原の坊からの登りよりは緩い斜面を下り続ける。こちらのコースの上部はハヤチネウスユキソウが多い。タカネナデシコやミネウスユキソウ、そしてイブキジャコウソウも咲いていた。行く手の樹林帯の中に見える小田越の小屋がゴール地点。相変わらず足元の岩がガラガラで歩きにくかった。2種類のウスユキソウが続く道を下ると、やっとのことで樹林帯に入った。

樹林帯に入ればしばらくなだらかな道が続き、やがてカニコウモリの群落が現れて小湿原に出ると、小田越はすぐそこだった。余りにも時間がかかり、岳駐車場へ向かうシャトルバスも終わっていたので、辛うじてつながる携帯電話でタクシーを呼ぶしかなかった。



剣が林立する早池峰山頂



雲が切れて雲海が姿を現す



ガスに霞む山頂の岩場



ハヤチネウスユキソウ



イブキジャコウソウ



ナンブトウウチソウ 



ミネウスユキソウ



小田越近く、カニコウモリの群生

 

小田越から見上げる早池峰山

     

8月に入り、今年最後のチャンスにようやく早池峰山を踏むことができた。ハヤチネウスユキソウはやや過ぎ加減ではあったが、それでも見事な咲きぶりであった。他にも実に多くの花を目にすることができ、花の名山として別格であることを実感した。

早池峰山に登るのは私にとっては15年ぶり、Mackeyにとっては初のことである。私が15年前に登ったときには若さに任せてグイグイと登れたが、体力の衰えをこれほどまでに痛感させられることになるとは・・・。これからは根拠のない見通しを立てずに、自覚を持って山行を計画しないといけないと思った。

2012.08.12. by TAKASKE

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