栗駒山(1,627m)201206月17日(日)、天候:曇のち雨

コース:秣岳登山口−秣岳−天狗平−栗駒山頂−天狗平−昭和湖−須川温泉

秣岳への登路より、須川湖を見下ろす
(箱庭のような景色が展開した)

須川温泉側から栗駒山に登った。天候は今一つであったが、時折広がる雄大な展望や初夏の花々、雪渓のルートを愉しんだ。

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宮城県に引っ越してきてから、これまでは宮城県側のルートばかり歩いていたが、今回は須川温泉側を歩く。登り始めは秣岳登山口から。ここは秋田県だ。秣岳を目指し樹林の中を登るが、ドライブでもチェックしていた通り、見事なブナ林だ。今度、黄葉の時期に歩こうと心に決める。ネマガリダケのタケノコが丁度旬の時期で、タケノコ採りが数多く入っている。登山道の脇でガサゴソとあちこちで音がする。何本か引き抜いて皮をむいて口にすると美味しいが、この日は天候が下り坂なので、余計な時間をとらずに先へ進む。

ブナ林はそれほど長くは続かず、樹林帯を抜ける。北側から東側の展望が開けて、緑が濃さを増した樹林帯が俯瞰された。やがて須川湖も眼下に見えて、栗駒山荘、須川高原温泉の建物も見えてきて、箱庭のような景色となった。八幡平にも似た雄大な風景で、栗駒山が火山であることが認識できる姿である。足元にはシラネアオイが数輪咲いていた。ムラサキヤシオもあちこち咲いていて、雪渓から雪解け水が流れるところにはミズバショウも見られた。

稜線に出たら秣岳への登りが始まり、思いのほか山頂までが長く疲れた。そこから先はゆったりとした稜線漫歩で、ところどころに雪渓や湿原が展開した。足元にはイワカガミやミツバオウレンが数多く咲き、湿原にはワタスゲやヒナザクラやイワイチョウも見られた。やがて徐々に高度を上げていくと、栗駒山の山頂の一角の御駒岳(1573m)。ここは吹きさらしで強風が容赦なく吹き付けた。そこからわずかに下ったところの鞍部が天狗平(須川分岐)で、ここから栗駒山の山頂までは強風の中を歩いた。すっかり雲に覆われ展望はゼロ。雨も降りだしたので、すぐに引き返して、須川温泉へ向けて下山にかかった。

下山路は昭和湖までは所々に雪渓を絡めて続いた。展望が利かなくなってきて、雪渓から登山道への取り付きを見つけるのが難しくなっていたが、雪渓の左側に沿って進めば問題ないことがわかって安心する。昭和湖を見るのは10年ぶりだったか、雨の中ながらコバルトブルーのいい色をしていた。硫黄の臭いが漂う湖畔は、イワカガミの大群落が広がっていた。本降りの雨の中、なおも下山を続け、名残ヶ原の湿原も淡々と通り抜けて須川温泉に下り立った。

天候に恵まれなかったのは残念だったが、花の種類や数もそこそこ多く、それなりに満足できる山行となった。最後に「栗駒山荘」で久々の濃厚な温泉に浸かってから帰った。山を下れば、下界は雨も降らず、栗駒山は山頂が雲を被っているだけであった。梅雨時の天気は案外こんなものだと思った。



見事なブナ林からスタート

 

樹林が切れて展望が開けた



シラネアオイが数輪咲く



秣岳とその先に栗駒山本峰



イワカガミは今が盛り



ミツバオウレンも大群生 



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昭和湖は雨の中


須川温泉側から登る栗駒山は、10年ぶり3回目。宮城県に越してきてからは初めてであった。去年の同じ時期に宮城県側から登ったが、それぞれに魅力を持つルートである。このルートを紅葉の時期に逆回りで歩いてみたい。昨秋のドライブで、ブナ林もいい具合に染まっていたのを記憶しているので。でも、宮城県側のルートも捨てがたいなぁ・・・。

今年は、余り遠出ができずに栗駒山ばかり歩いている。そろそろ他の山も歩きたいが、自分もMackeyも、焼石岳を登るだけの体力の自信が持てていない。早く体力を回復させないと、時期を逃してしまいそうである。

2012.06.24. by TAKASKE

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