八幡平201108月28日(日)、天候:晴

コース:見返峠駐車場−八幡平山頂−陵雲荘−源太森−黒谷地湿原−源太別れ−見返峠駐車場

行く夏を惜しむ八幡沼と雲

Mackeyの友人が遊びに来て八幡平をドライブした。夏の終わりを迎えた高原は晴天に恵まれ、残暑の中にも爽やかさを感じさせる雰囲気に包まれていた。

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前日、東北道を盛岡で下車して冷麺を食べる。残暑だがカラリとした暑さに変わっていた。その後、葛巻高原牧場へ寄ってワインを買ってから、藤七温泉へ向かう。アスピーテラインを見返峠へと登り切ってから樹海ラインに入って高度を下げるとすぐに藤七温泉の湯けむりが見えてきた。素掘りしてそこから湧き出したかのような野趣満点の露天風呂。東北最高所の温泉だとか。硫黄臭と底から湧き上がる天然の泡に身を任せた至福の1時間だった。その後、樹海ラインを下って辿り着いた前泊地は、山間の秘湯・松川温泉。こちらは硫黄臭を漂わせながらも上品な泉質。多少ぬるめの湯にどっぷりと3回も浸かってしまった。

山行当日、日本最初の地熱発電所である松川地熱発電所に立ち寄ってから、再び樹海ラインに入り高度を上げていく。やがて雲海の上にシルエットの岩手山が顔を出した。藤七温泉を過ぎて見返峠駐車場に車を止めた。ここから天空の楽園の悠々散歩が始まった。山頂まではコンクリートの遊歩道で、観光客と混じって歩く。背後に秋田駒ヶ岳が姿を見せて、北東北の一大火山地帯がジオラマのように展開していた。

山頂から少し戻って、八幡沼へ。陵雲荘からは木道が続く。八幡沼の北岸を行くが、沼はほとんど見えない。それでも広大な湿原の木道を行くと、陽射しの中にも爽やかな風が吹き抜けている。晴れた空に緑の草原、夏雲に秋雲と、絵葉書のような風景が展開していた。源太別れからは源太森へと登りはじめるとアオモリトドマツの樹林帯を行く。源太森の頂に立つと、深い樹林帯の奥に水色に染まる水面の八幡沼が印象的であった。

源太森からさらに東へ進む。ここから先が意外とアップダウンが激しく、ようやく辿り着いた黒谷地湿原は曇り空の下で、鮮やかさは今ひとつであった。時間の都合もあるので、ここで引き返し、源太別れからは八幡沼の南岸を行く。こちらは所々八幡沼が見えて、北岸と比べて咲く花の種類も多いようだ。ニッコウキスゲの実も至るところに見られ、8月上旬までの時期に訪れてみたいところである。(ただし、北岸はコバイケイソウの枯れ花が目立っていたので、当たり年の夏は壮観に違いない)

遊歩道に戻ってくると、あとは暑さの中を駐車場へ向けて下るだけだ。それでも3時間以上を掛けて歩いたことになり、それなりの疲れが出てきた。車に戻って、アスピーテラインを西へと下る。下り着いた先の後生掛温泉に浸かる。こちらは意外なほどに硫黄臭がなかったが、蒸し風呂、泡風呂、泥風呂などのバラエティーに富んだ湯を愉しんだ。

後生掛温泉を後にして再びアスピーテラインに入る。今度は一気に八幡平を越えて東へと下った。陽射しは傾き始めていたが、目指したのは安比高原のブナ林。ポスターやガイドブックでおなじみのブナのマザーツリーを見るためである。余り時間がなかったので、目的のブナ林は奥まで行けずにわずかにかじった程度だったが、それでも見事な大木と二次林を目にすることができた。特に「グランドマザー」と名付けられた大木は、幹が途中から折れていて決して高くはないのだが、精霊が宿っているような風格を示していた。散策道から少し外れた場所にあって偶然見つけたのだが、最後に良いものを見せてもらった。



見返峠からの雄大な展望



岩手山のシルエット



秋田駒も見える



ガマ沼は青く澄んでいる



八幡平山頂



八幡沼北側の木道を行く



源太森から八幡沼方面を望む



オヤマリンドウ



コバギボウシと水面に映る青空



コバギボウシ咲く池のほとり



雲が流れる湿原



ヤマハハコ



見返峠に戻ってくる



安比高原の立派なブナ



「グランドマザー」と子供たち


「グランドマザー」を仰ぎ見る


東北地方に越してきて、ここまで晴れた中での山行は初めて。今年は、山行とドライブがミックスされた軟弱山行ばかりで、なかなか本格的な山行に踏み切れずにいるが、東北の魅力を存分に満喫するには、このスタイルもいいものだ。引っ越したばかりで訪問者も多いし(世界遺産となった平泉への案内も増えそう)、秋の山行もこういったスタイルで続くのだろう。一人でも多くの観光客を迎えるのも、復興にとって重要だからね。

2011.09.10. by TAKASKE)

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