若狭・大日(751m)、2010年05月09日、天候:晴

コース:能登又谷林道駐車場−大日山頂−(大御影山への稜線を引き返す)−大日山頂−能登又谷林道駐車場

新緑の優しい光が降り注ぐ稜線

若狭(野坂山地)の大日(別名:大日岳)という山に登った。大日と大御影山を結ぶ緩やかな稜線には太いブナが林立し、初夏の光を受けた新緑が輝いていた。

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大日の存在は、大御影山を知ったときから意識していた。太いブナが林立しているという。しかし、滋賀県側からは遥か奥山のイメージで、アプローチもダートの林道を詰めるため敬遠していた。今回、若狭側から入ることにする。名神−北陸道と行き、敦賀ICから国道27号線で西へ。野坂岳が雄大だ。登山口へと折れる直前に「へしこ館」の文字を見つけ、帰りに立ち寄ることを決める。

登山口からは大日開拓地へと向かうルートを行く。開拓地は時間が遅いのでパスする。やや判り難い登山口をなんとか見つけ、入っていく。トラバース道と渡渉が何回か、今年はこんな山歩きが多い。草川啓三「近江 湖西の山を歩く」のガイドブックが頼りだ。何度か間違えながらも、正しいコースを見つけて登っていくと、樹林が途切れて野坂岳を背後に見る。鉄塔を結ぶようにコースが続く。

山頂までの道は、どちらかと言えば平凡だったが、山頂付近になって俄然深山の雰囲気が漂ってきた。背の高い見事なブナが鬱蒼としていた。標高が低いせいか、思ったよりも新緑は進んでいた。広い空間で食事をとったあと、歩き始める。うまく行けば大御影山の手前で折れて周回ルートで下山する。駄目なら引き返すことにする。

そこからの稜線の道は、まさに別天地であった。新緑を透して光が降り注いでいた。ブナも太く立派で枝ぶりも見事なものが立ち並んでいた。そして足元には実生のブナが新芽を伸ばしている。本当に生命力を強く感じさせる森だった。広々とした稜線は緩やかに上下しながら、どこまでも続いている。1本1本の樹、1枚1枚の葉、そして林相・・・すべてが輝いていた。

残念だったのは、今、どこまで来ているか、を失ってしまったこと。深い深い森の中で、現在地の確信が持てなかった。稜線が少しずつ高度を上げていたので、大御影山の分岐点付近まで来ていたと思われるが、安全策をとって引き返すことにした。お蔭で、行きに見逃した今日の「ブナ太郎」を見つけることができた。

あとは来た道をひたすら下るだけ。今日は膝のサポーターを忘れてきてしまっていたので、右膝に不安を持ちながら下ったが、特に問題なく下山できた。車に戻って、行きに見つけた「へしこ館」に立ち寄る。国産の鯖のへしこをゲットした。その後、小浜方面に車を走らせて、鯖街道を南下する。1ヶ月で3回目の鯖街道。そしてまた琵琶湖大橋を渡った。

稜線近くになりシャクナゲ現われる

送電線に沿って歩く

マキノスミレ?

シハイスミレ?

シャクナゲの稜線を山頂へ

山頂の堂々としたブナの木

実生のブナ

葉を広げたばかりのブナ

新緑のステンドグラス

濃密な樹林帯が続く

ブナの若葉

稜線をひたすら行く

この日の「ブナ太郎」は活き活きと・・・

見上げるブナ林

何度も見上げる

何度も、何度でも見る

斜光線の新緑の山肌

見つけたからにゃ、入るしかない


想像以上の美林とのめぐりあいで、興奮は収まらなかった。広さは若狭駒ヶ岳の方が大きいかもしれないが、1本1本の風格では勝るかもしれない。新緑の時期で、全てが輝いていた。出来れば、周回ルートを行きたかったが、これは贅沢というもの。稜線を歩くことが出来て幸せだった。

2010.05.29. by TAKASKE

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