吉野山、2009年4月18日、天候:晴れ

コース:下千本−蔵王堂−中千本−上千本−高城山展望台−奥千本−西行庵(往復)

西行庵に咲く山桜

4年ぶりに吉野山を訪れた。山桜は上千本まで散ってしまっていたが、八重桜やその他の山野草に彩られ、新緑も目にまぶしかった。西行庵では咲き残りの山桜に出会うことができた。

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吉野山には、関西に越してきた4年前に行ったきりだ。以来、混雑してそうなので敬遠していたが、もう一度あの咲き揃う様相を見たかったことと、満開の桜にたたずむ西行庵を見たいと思っていた。ところが、この1週間ほどの間、ものすごいポカポカ陽気で、春を通り越して初夏の様相。桜の満開はあっという間に通り過ぎた。咲き残っているのは、奥千本だけのようだ。残念だけど、今年を逃すと行けなくなる可能性もあることから、吉野に向けて車を走らせる。

名阪国道の針インターを下りて、榛原、大宇陀を抜けて吉野川沿いの道を走り、下千本の駐車場に滑り込んだ。午前9時。ここから歩き始める。桜は既に散ってしまい、瑞々しい新緑に包まれていた。そのせいか、人はそれほど多くない。前回は立ち寄らなかった蔵王堂に足を運ぶ。

蔵王堂を出れば、下千本の町並みが続く。高野山もそうだけど、山の上にある町もいいものだ。ゆっくりと歩く。山桜は散ってしまったが、八重桜が8分咲きといったところだ。道の両側の家並みの植え込みも花で一杯。観光地だから努力も必要なのだろう。

道は少しずつ登りながら、いつしか中千本を過ぎる。脇道を行けば、自然度が増す。斜面にはニリンソウが群落となって咲いていた。そのまま上千本へ。ここも山桜は散っている。水分(みくまり)神社は前回も寄ったところ。厳かな雰囲気が気に入っている。

蔵王堂に立ち寄る

新緑も目にまぶしい

斜面に咲くニリンソウ

八重桜は今が見頃

上千本から蔵王堂を俯瞰

水分神社は荘厳な雰囲気

高城山への分岐点で見上げると、展望台の方角には山桜の咲いている気配を感じる。迷わず足を向ける。Mackeyも特に疲れを感じることなくついてくる。ようやく咲き残りの山桜に出会えた。

展望台に立つと、前景に山桜を配して、遠く金剛山、大和葛城山、二上山が連なっている。そこから一旦下りにかかると、カエデの新緑が目にまぶしかった。義経隠れ塔に寄ってから、いよいよ奥千本へ。歩き始めから約5km、勾配が急になってきて、疲れも蓄積してきた。

登りきってから西行庵へと下りにかかる。期待していた山桜、多少過ぎ加減だったが、芽吹きの赤い葉と薄いピンクの花びらがいい感じだ。西行庵の前で昼食をとる。なかなかの賑わいで、西行さんもさぞ驚きのことだろう。

帰路は上千本まで別ルートを行く。斜面に点々とヤマルリソウが咲いていた。上千本からは、如意輪寺に寄らずに来た道を戻ることにする。下山後に立ち寄りたいスポットがあったのだ。少し早足で戻る。途中で、葛きりを食べる。昼下がりの暑さを癒すのに丁度よかった。下千本までは残りわずかであった。

高城山からの展望
(遠く金剛・大和葛城山を望む)

目にまぶしいカエデの新緑

奥千本の山桜

足元にヤマルリソウが咲いていた

こちらでは八重桜が満開

下千本のあたりに咲くシャガ

関西に住んでいた頃から行きたいと思っていた室生寺と長谷寺に寄りたいと、車を進める。室生寺は以前に行ったことがあるので、長谷寺に行くことにする。そして車を走らせると、Mackeyが談山神社に行こうと言う。だったらシャクナゲの室生寺に行きたいと思ったが、談山神社に行かないのも食わず嫌いになってしまうので、仕方なく寄ることにする。

行ってみると、なかなか立派な神社だ。桜はわずかに咲き残っていた程度だったが、カエデの若葉がいい感じだ。紅葉の季節がまた素晴らしいとのこと。近くの御破裂山と合わせたハイキングコースが人気のようで、紅葉の季節にも是非歩いてみたいと思った。

そして、室生寺はあきらめることにして長谷寺へ。着いたのは午後4時半過ぎで、陽射しは翳りつつあった。行ってみると期待していた牡丹はまだまだ咲き始め。最盛期であれば壮観だっただろう。しかし、ここの本尊である十一面観音は見事の一言に尽きる。高さ10m余り。しばらくお顔を拝見させて頂いた。

最後は慌しく観光スポットを巡ったが、充実した一日となった。

談山神社

十三重の塔を仰ぐ

次に長谷寺へ

牡丹は咲き始め

牡丹を接写する

 


今回は、山歩きよりも観光の要素が強い山行だったが、往復10km歩いた。山桜の最盛期に行きたいと思っていた吉野山だったが、タイミングを逃してしまったのは惜しかった。あちこちの桜スポットに全てベストのタイミングで行くのは欲張りだ。

しかし、再訪してみて、吉野山は楽しめる場所であることを改めて実感した。何よりも、春の訪れによる生命の息吹を感じることができた。来年も歩いてみたいものである。それが叶うかどうかは、神のみぞ知るところだが・・・

2009.04.26. by TAKASKE

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