姫越山(503m)、2008年11月30日、天候:快晴

コース:錦−姫越山−芦浜−芦浜峠−錦

眼下に芦浜を見ながら下る

紀勢の海岸沿いにそびえる姫越山を歩いた。明るい陽射しに輝く海と海岸線、常緑樹の森が印象に残る素晴らしい山行となった。

標高の低い割に歩き応えがある山だが、特に芦浜が大きなアクセントとなった。

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名阪国道−伊勢自動車道−紀勢自動車道−国道42号線と乗り継いで、錦の町に出る。小さな港町の背後に緑に覆われた姫越山が聳えていた。見た目には山頂は近くにあるようだ。また、山頂まで連なる稜線は、そこだけを見れば、まるで針葉樹林にビッシリと覆われた南アルプスを見るようであった。

錦の町から姫越山を見る

切り取って写せば立派な山

山道に取り付く。しばらくは急な登りが続く。ウバメガシという常緑樹の樹林帯が続き、足元の枯れ葉もウバメガシで、脂を多く含むようでツルツルと滑る。潜るような樹林が途切れれば、錦の町と入り組んだ海岸線、海に浮かぶ島々・・・なかなか絵になる光景が早くも展開する。再び濃厚な樹林帯が続き、次の展望地では南西の方向が開け、台高の主稜線が望まれた。

展望地から錦の町を望む

ウバメガシの樹林帯を行く

台高の主稜線を望む

再び樹林帯を登り続ける。北西側からは季節風が容赦なく吹き付け、稜線の南側に出ればポカポカと暖かい。登りの傾斜が緩くなれば姫越山の山頂に出た。団体さんが陣取っていた。見れば、眼下には芦浜と芦浜湖が特徴的な海岸線。南の方は紀勢の海岸線が続いている。熊野灘は、太陽の光を存分に反射させていた。

姫越山頂から芦浜と熊野灘

紀勢の海岸線

山頂を後にして芦浜へと下山する。周回ルートを行くことにする。中部電力の私有地を通り抜け、海岸に向かってズンズンと下っていく。思いの外、距離があったが、なんとか芦浜に下り立つ。光る海がまぶしい。砂浜に越を下ろして打ち寄せる波を眺めるのは、至福の時間だ。海岸のすぐ背後には、海跡湖である芦浜池が静かな佇まいで、姫越山を映していた。姫越山はひたすら緑色に覆われていた。

下り立った芦浜の海岸

打ち寄せる波を見つめて

砂浜を行く団体

芦浜池と姫越山

このままのんびり過ごしていたいけど、先を行かないと日が暮れる。登山口まで戻らないと・・・。海岸線から再び山道へと向かう。ここから再び200m余りの登りを経て、姫越山からのもう一つのルートを合わせる。さらに入り組んだ海岸線の地形に従ったトラバースの道が続いた。いい加減イヤになってきた頃、道が下りに転じて、ひょっこり錦の町の外れに出た。登山口の駐車場に戻ったら、ワゴンが止まっていて、干物を売っていた。最後まで愉しめる山歩きとなった。


明るい陽射しに包まれ、海を見ながらの山歩きを満喫した。途中に立ち寄った芦浜は、通じる道路のない海沿いの”秘境”。その芦浜で過ごすひとときは、時間が止まったような感覚であった。

こうやって海を見ながらの山歩きを愉しむのもいいものだ。三重県の山には色々な表情がある。多様性こそ、三重県の最大の魅力だろう。それでいながら、北部の鈴鹿から台高山脈、そして紀勢・志摩へと張り出す地形という、辛うじて保っている”連続性”。今度は海沿いでも別の山域を歩いてみたいと思う。

2008.12.10. by TAKASKE

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