若狭駒ヶ岳(780m)、2007年11月3日、天候:曇ときどき晴

コース:河内森林公園跡−駒ヶ越−若狭駒ヶ岳山頂−県境尾根の池−駒ヶ越−河内森林公園跡

静寂に包まれた県境尾根の池

前年に行ってブナ林の黄葉が印象的だった若狭駒ヶ岳に再訪した。今回は、若狭側の森林公園跡からののびやかなルートを歩き、山頂を踏んだあと、県境尾根の池まで足を伸ばした。しっとりと落ち着いた雰囲気のブナ林に触れることができた。

※写真はすべてクリックすると別窓で拡大表示されます。


伊賀から北上し、琵琶湖大橋を渡る。晩秋の陽射しが明るい。堅田からは湖岸を通らずに山へ。国道367号線の鯖街道を北上すると、雲が出てくる。朽木を抜ければ福井県に入り、道の駅・熊川へ。そこから、河内川沿いに入ると、ダム工事が進行中の谷間を登っていく。ダートの道はいやだなー。やがてあたりが開けて、ここがどうやら森林公園跡のようである。見上げる稜線、まだらに当たる陽射しに紅黄葉が輝いていた。

しばらくは林道のようなところを行く。取り付き点がわかりにくい。インターネットの情報がとても役立った。取り付き点をみつけて、しばらく登っていく。踏み跡は確実に追っていける程度についている。おそらく、朽木側から登るよりは歩かれている模様。しかし、地形が複雑で、常にテープに気を配りながらの登りが続く。

斜面を登り尾根筋に出るとブナ林が現われた。あとは、尾根筋に忠実に行く。老夫婦が歩く姿が絵になる。上空は曇り空で陽射しはなかなか届かない。ステンドグラスのように輝くというよりは、しっとりと落ち着いたブナ林だ。

河内川沿いの表示板

尾根筋に出ればブナ林の散歩道

ブナ林の中、駒ヶ越へと緩く登る

 

駒ヶ越に出る。ここでようやく県境尾根に出たことに気付いた。あとは山頂は目と鼻の先。展望が開ける。遠くに琵琶湖が認識できたが、やはり雲が敷き詰められて、青空はわずかであった。ここで昼食。山頂には4,5組の登山者がいた。去年は独り占め状態だった。

ふと見ると、真新しい指導標が建っていた。高島トレイル、中央分水嶺の表示は、今年整備されたばかり。これからはアプローチやコースの整備も進むことだろうが、今の静けさを失わず、踏み荒らされないように願う。

山頂から琵琶湖方面
(雲が流れる)

高島トレイル、中央分水嶺
の真新しい指導標

駒ヶ越付近(Mackey撮影)

さて、ここからが核心部の県境尾根歩きだ。まずは駒ヶ越まで戻る。シンボルツリーのようなブナの大木が丁度射し込んだ光を浴びて輝いていた。そこからの県境尾根は、前年も経験済みだが、快適の一言に尽きる。時折射し込む光に森全体が輝く様相や、黄葉を背景に幹が密集する様相が、この肉体と精神にエネルギーを注入してくれるようだ。

見事な駒ヶ越のブナ

黄葉と落ち葉の稜線

ブナが密集する県境尾根

そして、去年も立ち寄ったあの場所が近づいてくる。行ったことのある場所でこれだけワクワクするところは、そう多くはない。尾根が少し広くなって一段下がった場所、そこからは二重山稜的な様相となって、その間を行けば目指す場所に到達した。

陽射しを浴びて燃えるように輝く木々、そして青空と流れる雲を映す水面(みなも)。降り積もる落ち葉の上に越を下ろす。頬に風を感じる。本当にいつまでも休んでいたくなる場所であった。

ここからは来た道を戻ることにする。このまま県境尾根を行けば、明神谷ルートというのがあるらしいが、今日はこれで満足。再び県境尾根を駒ヶ越まで引き返し、森林公園跡に下山した。帰り道、熊川宿に立ち寄る。時間が遅いこともあるが、寂しげな雰囲気であった。秋の夕陽は早く沈む。登山後の楽しみを満喫するような時間はない。

青空と雲を映す池(Mackey撮影)

陽射し傾く森林公園跡

熊川宿


2度目の若狭駒。県境尾根のブナ林は、今年も期待通りの姿で迎えてくれた。登りはじめからの標高差がなくルートファインディングの難しさがないため、山行の濃密さでは去年に劣るものの、ブナ林を歩く楽しさを改めて教えてくれた。

今度は時期を変えて新緑のときに歩きたい。また、湖西、湖北エリアでは同じようにブナ林が見事な大御影山などにも登りたい。ここもそうだが、高島トレイルをもっと知りたいと思うようになった。

2007.12.03. by TAKASKE

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送