大峰・釈迦ヶ岳(1,800m)、2007年10月7日、天候:曇

コース:旭登山口(峠登山口)−古田の森−釈迦ヶ岳山頂−深仙の宿−(トラバース道)−千丈平−古田の森−登山口

釈迦如来像が立つ釈迦ヶ岳山頂

関西の山仲間と大峰・釈迦ヶ岳のテン泊オフ会に参加しました。前夜に登山口に泊まり、当日はガスの中を登りましたが、大峰山系の味わい深い原生林を行くルートはとても印象的。楽しい時間を過ごすことができました。みなさん、ありがとうございましたm(_ _)m

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10月6日の昼、「道の駅」で待っているとぶんちゃんとさとやんがようやく合流した。既に昼前で、ここで昼食とする。そのあと、十津川の谷瀬吊橋に立ち寄る。「20人以上同時に渡れない」と書いてあるけど、どう見ても50人くらいは渡っている。大丈夫なのかな?橋全体が軽く、1歩1歩踏みしめるごとにグラグラと揺れた。

そこから、釈迦ヶ岳登山口を目指して登っていく。落ちたばかりの落石が転がっていたり、路肩が一部欠けていたりして緊張する道を車で登っていき、3時半頃に峠登山口に着いた。もう1台来ることになっているが、まだ来ていない。登山口から少しだけ登ったところから、大峰奥駈の稜線が望めた。明日は晴れてくれるかな?

しばらくすると、もう1台の車がやってきて、大阪のネット仲間3人組(Tさん、Lさん、Nさん)とのご対面である。峠の駐車場から少し下った場所を確保してテントを張ることにする。経験豊富なLさんは、自分たちのテントをちゃちゃっと張ったあと、我々には的確なアドバイスをくれた。

そして、陽はまだ沈まないものの、前夜祭に突入した。大阪の3人組からは次々と食材が登場してきて、我々は頂いてばかりだ。とりあえず1瓶持ってきたお酒もあっという間に空いてしまう。いつしか日が暮れて、夜の帳が下りていた。これからますます盛り上がるところだが、寒くなってきたのと睡魔が襲ってきたのとで、私は早々にテントにもぐりこんでしまった。Tさんの話し声がいつまでも聞こえていた。

谷瀬吊橋

大峰奥駈の稜線(八経ヶ岳方面)

翌朝、目を覚ますと、雲が流れていた。どうやら、曇りベースでこの日は推移しそうだ。泊まり山行で2日とも晴れるのは虫がよいというもんだ。それにしても久々に山で迎える朝、やはり気持ちいい。朝食をとってテントをたたんで出発する。

濃いガスの中を登っていく。比較的見事なブナの木があちこちに現われる。雰囲気がいい。ぶんちゃんも早くも満足そうな様子だ。やがて稜線に立つ。ここからは笹藪のないスッキリとしたルートになる。樹林は濃くなったり薄くなったりしながら、緩いアップダウンを繰り返して登っていく。さとやんは、展望が利かないことを残念がっていたが、味わい深い森を歩けて満足だ。特に、古田の森のあたり、まさに太古の姿をとどめているといった様相であった。

 

ガスの中、稜線へと登る

鬱蒼とした樹林帯を登る

快適な稜線を行く

緩いアップダウンを越えて

古田の森のあたり

枯れ木も印象的

ガスが濃くて、木々が露を結んで、雨滴のように落ちてくるのだけが鬱陶しい。山頂へ向けて徐々に登り続け、千丈平の平坦地を過ぎれば、樹林の密度が濃くなってくる。ゴヨウツツジがあちこちで紅葉しはじめている。やがて、奥駈の稜線と合流して、わずかに急登を抜ければ釈迦如来像の立つ釈迦ヶ岳山頂に着いた。

釈迦如来像は、なんでも昭和初期?に建てられたものが、傷みが激しくなって修理に出されていた。そして、この7月に再び山頂に据えられたとのこと。比較的狭い山頂は、その釈迦如来像をバックに写真を撮る人達が入れ替わり立ち替わりで、あわただしかった。時折明るくなったりもしたが、雲が切れることはなく、山頂を後にする。

ここから深仙の宿までは奥駈の稜線を下る。笹が踏み跡を隠して、時折現われる段差や石に気を遣う。このあたりも紅葉しはじめたゴヨウツツジがたくさんある。花の時期はさぞかし素晴らしいだろう。・・・と、アクシデント発生。Nさんが、足を滑らせて、尻をしたたかに打ちつけた。これ以上は行くのをやめるということで、NさんとTさんが下山することにした。残りの人達は、深仙の宿まで歩くことにする。

深仙の宿は、ちょっとした鞍部にあり、霧が更に深くなって実に寂しい。そんな中、行をおこなっている方がいらした。なんでも4ヶ月、深仙の宿にこもって修行されているとのこと。頭が下がる。寒々とした中で昼食をとって、下山をはじめる。

染まり始めたゴヨウツツジ

深仙の宿、ここも霧の中

鬱蒼としたトラバース道
(さとやん撮影)

奥駈を戻らずに、トラバース道を経由する。LさんがGPSを駆使して先導。踏み跡と赤テープにも助けられ、思ったよりもわかりやすいルートだ。そして、なんとも見事なこの原生林!広葉樹と針葉樹の混交林が千丈平まで続いた。まさに別天地であった。

千丈平からは来た道を戻る。足元がしっとりと濡れていて、代わる代わる足を取られていた。スパッツを忘れて泥だらけになっている。いつしか濃密なガスはとれて、うっすらと陽射しも出始めた頃、峠登山口に下りた。

帰りは大塔温泉・夢乃湯に立ち寄る。企画していただいたさとやんはじめ、みなさんどうも有難うございました。


大峰山系は関西に引っ越してきた年に八経ヶ岳に登ったきりであったが、改めて原生林の織り成す素晴らしさを体感した。なんといっても「近畿の屋根」「紀伊半島の背骨」というだけの貫禄がある。今のままでは体力的に無理(?)だけど、できれば縦走もしてみたい。いずれにせよ、今のうちに何度も訪れたい山域になった。

2007.11.14. by TAKASKE

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