二上山(517m)、2007年1月3日、天候:曇り

コース:近鉄二上山駅−神社口分岐−大津皇子の墓−雄岳−馬ノ背−雌岳−岩屋峠−傘堂−石光寺−當麻寺−近鉄当麻寺駅

眼前に聳える大和葛城山と奥に金剛山

(雌岳から岩屋峠へと下る道より)

奈良盆地の西に聳える、背の低いながら存在感を持つ姿の山・・・

2007年の初山行はちょっぴり軽めの山歩きに、色彩と歴史を感じさせるお寺巡りを兼ねて、目指すことにした。

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二上山駅から登り始める。高曇りで、新春の陽射しがやわらかい。最初は植林の中を行くが、尾根に登りつくと自然林に変わる。二上神社口からの登山道を合わせると人が急に増えた。余り苦労もせずに高度を上げて、いつの間にか大津皇子の墓の前に出た。

はじめは植林帯

自然林の尾根道になる

大津皇子の墓

大津皇子の墓からすぐに雄岳の山頂に着く。展望がないので素通りして、馬ノ背に向けて下る。眼下の馬ノ背から雌岳が見渡せる。思ったよりもすぐに馬ノ背に下り立ち、そこからひと登りで雌岳へ。昼食後、今度は岩屋へと下る。この展開が見事だった。目の前がパッと開けて、行く手に大和葛城山が大きく聳えた。

大和葛城山の後方に隠れるように見えるのは金剛山か。二上山は大阪府の南側を縁取る「緑の回廊」ダイヤモンド・トレールの起点の山でもある。岩屋で下山にかかるのが勿体ないほどだ。ここでも思ったよりもすぐに岩屋峠の鞍部に下り立った。不思議な歴史空間に迷い込んだ気分だ。

岩屋

もう少し南下すれば竹内街道という飛鳥時代の峠越え道に出るが、今回は東側の山麓へ向けて下山にかかる。薄暗い植林帯を下るがこれも束の間、車道に出た。ここからは、二上山の裾野を下っていく。奇妙な1本柱のお堂である「傘堂」を過ぎて、なおも緩やかに下り続けて石光寺へ。期待通りの寒牡丹に出迎えられた。早くも蝋梅が咲いていた。

石光寺の寒牡丹

寒牡丹をクローズアップ

蝋梅も咲いていた

石光寺を後に次は當麻寺へ。色彩の派手さはないが、飛鳥時代から白鳳時代に建てられた東西両塔をはじめ、創建当時の建物が数多く現存している。當麻の町並みがそのまま寺に溶け込むように続いて、四天王寺にも似た雰囲気が良かった。

古代史の舞台は明日香から、斑鳩エリア、奈良、京都へと移っていく。その後の歴史の荒波にもまれることもなく、當麻寺の伽藍は良好に保存されていた。もはや山を歩いてきたことすら忘れさせるほどの観光モードになっていた。

荘厳な伽藍の當麻寺

當麻寺の東塔

近鉄当麻寺駅からの二上山

当麻寺駅へとまっすぐの道を行く。相撲発祥の地を過ぎたら、近鉄の駅はすぐそこ。足慣らしにも物足りない初山行になったが、今日はこれで満足。次回は純粋な歴史散歩を目的に、竹内街道を歩いてみるか。大和葛城山や金剛山といったダイトレの主峰の雄姿も目にして、こちらの山も再び歩いてみようという気になった。

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