御坂山塊中部

御坂山塊の中部、西湖の北側に名前と山容が特徴的な峰が幾つかあって、気になる存在でした。
行く手に紅葉を纏った岩峰が迫ってきます。秋の陽射しの中で迎える今日のハイライト、もうすぐです。

紅葉をまとった十二ヶ岳の岩峰

@期間 2003/10/26(日帰り)
A同行者
Bアプローチ 行き:JR中央線・大月駅より車で文化洞トンネル駐車場へ

帰り:魚眠荘前よりバスで文化洞トンネル駐車場へ、車で富士急行・河口湖駅へ

Cルート 文化洞トンネル駐車場[920m]−毛無山[1500m]−十二ヶ岳[1683m]−金山[1686m]−節刀ヶ岳[1736m]−金山−鬼ヶ岳[1738m]−雪頭ヶ岳[?m]−魚眠荘前[900m]
(地図記載以外の標高は、等高線より読み取っているため、不正確です)

最高点:鬼ヶ岳山頂・標高約1738m,難易度:☆☆☆★★

D天候 晴ときどき曇
E所要時間 約7時間半(歩行+休憩時間)
Fポイント ・友人の誘いで富士五湖エリアに行くことに。最近よく行くなー、と思いながらも、雄大な富士山と自然度の高いエリアは気に入っているし、紅葉もよさそうです。今回は大月駅で合流しました。

・高速を使ってスイスイ行きます。富士急に乗るのとはエライ違いで、15分で富士吉田まで来ました。最近、まったり系に慣れてしまっている私は、帰りに温泉や「ほうとう」に気持ちが行っている。I君の策略(?)にも気付かず、そんなことを考えてるとは、なんともめでたい人間です。てっきり十二ヶ岳に登ったらそのまま下山する気でいました。

・文化洞トンネルの駐車場に車を止めてエッチラオッチラ登って行きます。いきなりアカマツ林の急登が続き、息も絶え絶えです。時折展望が開けて、高度を上げているのがわかります。I君はバネを効かせた登りでどんどん行ってしまいます。ペースを合わせるとこちらがバテるので、勝手に行かせます。

・ミズナラ林に変わって、直登の中にも斜度が緩い場所が現われてきました。ようやく身体が順応してきて、調子が上がってきました。毛無山に着けば、抜群の展望が広がりました。

・ここから十二ヶ岳へ向けて歩き始めます。小刻みなアップダウンが続いて、一ヶ岳からニヶ岳、三ヶ岳・・・と徐々に数が増えてきます。勿論「八ヶ岳」もありました。

・十一ヶ岳と十二ヶ岳の間はものすごいキレットになっていて、固定ロープが続く急斜面を下って吊橋渡り、鎖場を登り返して行きました。先行者の落石にも注意が必要な場所、ここをようやく抜ければ十二ヶ岳に着きました。しかし、ものすごい混雑でした。

・ここで下山しようと思っていたのですが、そうは問屋が卸さない。I君はズンズンと先へ行きます。朝、高速を使った理由は、節刀ヶ岳に行くという強い意志の表れだったのでした(笑)。ここからの道も急なアップダウンが現われました。しかし、少し行けば歩き易い気持ちのよい尾根に変わりました。

・少しの登りを経てカラマツ繁る金山。気になる名前の「節刀ヶ岳」はすぐそこです。しかし、こちらは十二ヶ岳周辺のアップダウンで結構疲れが蓄積していて、ズンズン行くI君についていけません。おまけに雲が出てきて陽射しが遮られて、なんだか薄暗い・・・コースタイムも気になってきました。

・節刀ヶ岳からとんぼ返りで金山に戻ってきました。十二ヶ岳に戻ろうと提案しましたが、ここまで来たら先へ進むのも引き返すのもコースタイムは一緒。というわけで、鬼ヶ岳へ向けて進むことにします。雲が覆って薄暗く、他に誰もいないということで、I君も少し不安そう。しかし、遠くに見えた鬼ヶ岳は歩いてみると意外とすぐに着きました。目の前の谷を挟んで、十二ヶ岳の岩壁がそそり立っていました。地形が複雑で、コロコロと展望が変わります。

・ここからは雪頭ヶ岳経由で下山することにしました。妙だな〜、ここにも「せっとうがたけ」があるなんて。ところが、ここからは真正面に富士山と西湖を望むことができて、今日一番の特等席\(^o^)/。ふと見ると、マツムシソウやナデシコの花が咲いていて、目を疑いました。それに、雲が切れて陽射しが戻ってきて、何やら楽しげな雰囲気になってきました(^-^)

・雪頭ヶ岳をあとにすれば、潅木帯と草地を絡めて下りが続きます。やがて樹林帯に入れば、ブナが現われてきました。西日が射し込んで来て、黄葉が輝きます。これは予想外の収穫でした。やっぱりブナ林があると満足度がアップするのであります。(^-^)

・やや急な下り坂がしばらく続き、ようやく沢に出ました。沢沿いに下れば、堰堤が現われて車道に出ました。これで一安心。やがて根場の集落に出て、少し歩いて湖畔の魚眠荘前バス停に着きました。湖畔は既に日が暮れて、富士山のてっぺんだけが夕陽に染まっていました。バスに乗って、文化洞トンネルの駐車場に戻りました。あっという間に真っ暗になりました。

G総括 ・富士五湖方面は今年は4度目。今回も爽やかな山行ができました。自然度がかなり高いことに加えて、御坂山塊中部の複雑な地形を堪能しました。随所に好展望が現われることも魅力だと思います。「どでかい富士山の特典付き」はやめられないのです(^o^)v

・紅葉もかなりいい感じでした。特に十二ヶ岳の岩峰、岩壁の染まり具合は、余り冴えない今年の紅葉にあっても、素晴らしかったと思いました。また、ブナ林は思わぬ収穫でした。こちらも、見事な染まり具合でした。

・しかし、かなりの距離を歩いたせいでしょうか、相当に身体に応えました。下山時刻が17時に近く、一歩間違えばヘッドランプを灯しての歩行になっていたかもしれません。なかなか見極めが難しいところですが、この時期はやはり15時頃、遅くとも16時前には下山するような計画であることが大切だと反省しました。I君もきっと反省していることでしょう。もしかして、僕のペースの遅さを嘆いていたりして(笑)

H気付事項 ・このコースは水場がありません。暑い時期など、思ったよりも消耗すると思うので、水は多めに持参したほうがよさそうです。

・十一ヶ岳と十二ヶ岳の間のキレットは、鎖や固定ロープがあります。しかし、歩幅的には女性には少し難しいかもしれません。見知らぬ人同士でも、ケアし合いながら通過するのがよいと重います。また、特に十二ヶ岳側は浮石が多めで、落石には注意したほうがよいです。上にいる人も、下にいる人も気を遣いながら歩くことです。エアリアでも点線になっていますが、総合的に考えれば、初心者は避けるべき区間と言えます。

I余談 ・西湖の北岸には「いずみの湯」という入浴施設があります。まだ余り有名ではないようですが、温泉センター系ではあるものの、押し付けがましい感じがなくて、満足できました。

・帰りは河口湖の「小作」に立ち寄って、お決まりの「ほうとう」を食べました。

※印はクリックすると拡大表示されます。(*)印は同行者の撮影です。

雲ひとつない快晴の中を登り始めます。

文化洞トンネル登山口より河口湖方面

マユミの赤い実が絵になっていました。清々しい山頂です。

毛無山の山頂にて

アルミ板の吊橋は、ちょっと緊張

十二ヶ岳手前のキレットを吊橋で渡る(*)

実は富士山よりも背が高い!?

十二ヶ岳付近から富士山を眺める

鬼ヶ岳から望むはそそり立つ岩壁。陽射しが翳ったのが何とも残念(>_<) ※クリックすると拡大表示されます

※紅葉した十二ヶ岳の山肌

今日一番の富士山です。露出が西湖に合ってしまった〜(^^;;; ※クリックすると拡大表示されます。

※雪頭ヶ岳より富士山と西湖

雪頭ヶ岳からの下山路にちょっとしたブナの美林がありました。西日に輝いていました。

黄葉したブナ林の中を下る

 

 


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