雲取山(11回目) |
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2年半遠ざかっていた雲取山にようやく登る機会がめぐってきました。 | |||
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@期間 | 2003/12/21〜22(1泊2日) | ||
A同行者 | Mackeyさん | ||
Bアプローチ | JR奥多摩駅よりバスで鴨沢へ | ||
Cルート | 第1日:鴨沢バス停−堂所−七ツ石分岐−ブナ坂−奥多摩小屋[泊] 第2日:奥多摩小屋−雲取山頂−奥多摩小屋−ブナ坂−七ツ石分岐−堂所−鴨沢バス停 最高点:雲取山頂・標高2017m,難易度:☆☆☆★★ |
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D天候 | 第1日:快晴 第2日:快晴 |
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E所要時間 | 第1日:約6時間(歩行+休憩) 第2日:約7時間(歩行+休憩) |
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Fポイント | ・師走の声を聞いても寒くならない暖冬傾向の中、個人的には仕事が忙しくて心に余裕を失っていました。そんな中で必然的に雲取山への思いがつのってきました。10度目の山行から2年半、そろそろかな、雪が積もる前に歩いてみたい・・・まさに機が熟していました。 ・いつもより遅い時間に鴨沢バス停を出発します。同行者はネット仲間のMackeyさんです。素泊まりの奥多摩小屋泊まりなので、ザックが重いです。最近は軽めの山行ばかりだったので、奥多摩小屋まで着けばいいと超スローペースで登って行きます。降ったばかりと思われる雪が日陰にうっすらと現われてきました。 ・見慣れた景色の中をひたすらにゆっくりと登って行きます。自然林は葉を落として明るく、樹間越しに三頭山も望むことができました。仕事疲れもあるのか、ペースが上がらずに頻繁に休憩を要求してしまいます。あるとき、Mackeyさんが水を取り出したところ勢い余ってザックの中のおにぎりが谷底へコロコロと・・・ああっ、こんなところで休んでしまって申し訳ない。いいよいいよと言うその顔には、あきらめきれないと書かれていました(笑) ・チョロチョロと流れる水場を過ぎれば、やがてうっすらと雪をかぶった石尾根の稜線が近づいてきます。短そうに見えて長い。ひたすら続く登り道、「登り尾根」とはわかりやすい名前です。東側には小袖川の谷をはさんで赤指尾根が自然林の斜面を見せています。堂所の手前の小広い場所で昼食としました。 ・堂所を過ぎてからも休みをとりながらゆっくりゆっくりと登っていきます。雪は尾根の東側では残っていましたが、西側に回りこむと消えていました。ようやく七ツ石分岐を過ぎて、トラバース路へ。ここは日陰で雪がかなり残っていましたが、アイスバーンにはなっていなかったのでアイゼンをつける必要はありませんでした。ブナ坂に着く頃には、日がかなり傾いていました。 ・あとは稜線の防火帯を快適に歩き続けます。雪は一面にうっすらと残っていて、サクサクと踏みしめるように歩きました。さすがにこの時期は日没が早い。日が沈んで、残照の中に富士山のシルエットが浮かぶ頃、奥多摩小屋に着きました。 ・奥多摩小屋は、かなり広くて立派な造りをしていました。富士山が見えるなどロケーションがいいのに、この日の泊まり客はテントを含めてもたったの5人。自炊小屋であることや、山頂の避難小屋まで1時間もかからないことが理由でしょうか?1年ほど前まで管理人をされていた「仙人」を慕っていた方も多かったようです。 ・レトルトパックのおでん(実はこれが重かった)で一杯やりながらの夕食を終えて外に出れば、久々の満天の星空です。鹿があちこちにいるせいか、ピィーと物悲しい声を頻繁に聞きます。その啼き声を聞いていたら、今年も色々あったけど無事に終えることができそうだという、シンミリした気持ちになってしまいました。 |
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・朝日に染まる富士山を見ようと、稜線に立ちます。重畳たる山なみの奥に富士山が気高く聳えています。やがて東の方角が染まり始め、上空の薄い雲の染まりが富士山に向かってのびていきます。そして富士山が上の方から染まり始めました。少しずつ下へと降りて行き、やがて大菩薩連嶺が、そして手前の重なる山なみが輝き始めました。素晴らしい光景でした。(もっとも自分は写真撮影でバタバタしていました) ・小屋に戻って朝食です。朝食を終えてもストーブの傍から離れられなくなってしまって、ウダウダと喋ってしまいました。呆れたことに、なんと9時頃までのんびりとしていました。これで帰りのルートはシンプルに鴨沢へ下りるということになりました(笑)。 ・サブザックで山頂を目指します。青空と雪が目にまぶしいです。急ぐ必要がないので、のんびりと写真を撮りながら登って行きます。ヨモギの頭と、小雲取山への登りは緩やかな巻き道を選択して、林間を行きました。雪面に描かれる木々のシルエットの縞模様や、野うさぎの足跡がいい感じでした。 ・小雲取山を過ぎればあとはいよいよ快適な稜線漫歩です。左側には奥多摩の山なみと幾筋にも刻まれた谷が広がり、その向こうには富士山が、丹沢、大菩薩、南アルプス、奥秩父の山なみを従えて、壮大なパノラマが展開されています。奥秩父の向こうに八ヶ岳の白い峰も確認されました。抜群の浮揚感に満ちた中、頂上に続く「栄光の道」が用意されていました。 ・ゆっくり、ゆっくりと歩を進めて、最後のひと登りを終えて、山頂に立ちました。抜けるような青空と欲しいままの壮大な展望でした。2年半ぶりというよりは、最高のコンディションの中で山頂に立った喜びが大きかったです。何か、「ガッツポーズをしたくなるような」心境でした。 ・山頂から目にすることが出来るものはすべて見えていたと思います。写真を撮ったり、ぼーっと眺めたり、そしてお茶を飲んだり、思い出しては再び写真を撮ったりと、1時間半も過ごしていました。それでもまだまだ去り難かった山頂を、昼前になってようやく後にしました。 ・奥多摩小屋に戻って昼食を摂ってから、ようやく鴨沢へ向けて歩き始めました。途中まで相変わらずのまったりペースでしたが、バスの時間に間に合うからと急にペースを上げて、渋るMackeyさんを引張って、最後はほとんど走るようにして鴨沢へ下り立ちました。バスに乗り込んでホッとしたと同時に、「このあたりが小市民なんだよなぁ」と、我ながらなんとも呆れた気持ちになってしまいました。 |
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G総括 | ・素晴らしい山行になりました。ノーマルな鴨沢コースを往復しただけですが、11回の中でも1,2を争うほどの会心の山行となりました。2年半も遠ざかっていたのが意外だったのですが、久々というよりは絶好のコンディションであったことが大きいと思います。 ・敢えて挙げれば、初めて泊まった奥多摩小屋で迎えた日の出が新鮮でした。雲取山荘のご来光はシブイですが、こちらはなんといっても紅富士ですね。積雪期の山頂からはベストのご来光を見ることができますが、やっぱり寒いのは苦手なので、奥多摩小屋泊まりのパターンが増えそうな気がしました。 ・それにしても、奥多摩小屋は雲取山荘と比べても安全な場所にあって利用価値が高いと思いました。宿泊客が沢山入って、いつまでも存続して欲しい気がします。(と書きながら、今度は三条の湯にも泊まってみたいと思ったりしていますが・・・) |
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H気付事項 | ・堂所の下にある水場は、チョロチョロという感じで出ていましたが、気温が下がるとともに枯れる傾向にあるようです。冬場は予め用意したほうが良いかもしれません。なお、奥多摩小屋の水場は冬でも枯れないとのことです。 ・奥多摩小屋は自炊小屋となっており、連絡は不要とのことです。ただし、コース状況などの情報入手は必要でしょう。連絡するに越したことはありません。 |
※印はクリックすると拡大表示されます。 |
薄雪の登路 |
葉を落とした自然林 |
夕暮れのカラマツ林 |
奥多摩小屋付近よりシルエットの富士 |
※奥多摩小屋前でご来光 |
雪面の模様 |
前飛竜の背後に南アルプスが姿を現す |
頂上へ向かってゆっくり歩く |
※頂上近く、広がるパノラマ |
白い石尾根と遠く長沢背稜 |
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