甲武信ヶ岳(2回目)
甲武信ヶ岳といえば十文字峠のシャクナゲ。長年の願いをようやく実現にこぎつけました。
@期間 5/23〜5/24(山中1泊2日)
A同行者 なし
Bアプローチ 行き:JR中央線・塩山駅より西沢渓谷入口行きバスで終点下車。

帰り:梓山手前よりJR小海線・信濃川上駅まで,車に乗せてもらいました。公共交通の場合,梓山バス停より信濃川上駅までバスになります。

Cルート 第1日:西沢渓谷入口バス停−ヌク沢−戸渡尾根−木賊山−甲武信小屋

第2日:甲武信小屋−甲武信ヶ岳−三宝山−十文字峠−八丁坂−モウキ平

(最高点:三宝山頂・標高2483m,難易度:☆☆☆☆★)

D天候 第1日:晴

第2日:曇のち雨

E所要時間 第1日:歩行時間約3時間半,休憩時間約2時間

第2日:歩行時間約5時間,休憩時間約2時間

Fポイント ・西沢渓谷入口から戸渡尾根中腹まで,ハルゼミの大合唱が聞けました。初めてのことだったのでその声の大きさに驚きました。

・ヌク沢から珪石採掘場跡までは,ひたすら急登が続きます。展望も利かず,疲労困憊。前回はいいペースメーカーがいたのですが,今回は単独。どうしてもオーバーペースになってしまいました。

・珪石採掘場跡からまもなく行くと,シャクナゲが現われてやがて尾根筋に出ます。戸渡尾根のシャクナゲはやや時期が過ぎ加減でしたが,それでも見事な群落です。相変わらずの急登だったが疲れが癒された気がしました。

・戸渡尾根最上部の展望地からは広瀬湖や乾徳山,国師,金峰などが見渡せました。しかし,薄曇りで富士山までは見えませんでした。

・翌朝,甲武信の山頂を踏みます。富士山や南アルプス,八ヶ岳がぼんやり見えていました。風が強く,天気が崩れる気配を感じていたのですが,そのときあられが降ってきました。

・三宝山から十文字峠間は奥秩父の核心をゆく原生林地帯。コメツガなどの針葉樹林に絨毯のような苔が地面を覆っていました。

・武信白岩山あたりで雨が本降りとなってきました。やはり山の天気は早く崩れるの格言どおりです。読みが甘かった。(十文字峠に着く頃には再び雨は上がり,薄日が差してきた)

・シャクナゲは戸渡尾根のそれとは異なり,今が盛りでした。特に十文字小屋付近の「乙女の森」は咲き誇る大群落で桃色に染まっていました。

・十文字峠からモウキ平までの下り坂は,かなりの勾配で足に応えました。ようやく平坦になった頃,五里観音が道端にひっそりと建っていて,山行の終わりを実感させてくれました。

・モウキ平から梓山までは迂回コースをとることにしました。間もなく再び雨が降り出し,今度は降り続く気配を感じました。実際,徐々に降りが強くなってきました。平坦な道に歩きつかれ,気が滅入ってきたとき,通りかかった車に乗せてもらったのでした。女性が一人で運転する車でした。

・その女性は40歳くらいだがなかなかの美人。山登りもよくやられるとのことで(甲武信から雲取までの縦走経験もあるとのこと),山の話で意気投合してしまいました。親切にも信濃川上駅まで送ってもらったのでした。本当に救われました。また,いつか,どこかで会えるといいな・・・。

G総括 ・シャクナゲは例年だと6月上旬〜中旬(十文字峠)とのことで,今年は2〜3週間早いという。今回,急遽甲武信ヶ岳行きを決めたのですが(一応シャクナゲの花期が早まることを予測して),正解でした。

・天候こそベストではありませんでしたが,奥秩父の原生林とシャクナゲ,甲武信小屋のおやじさん,そして駅まで乗せてくれた女性の方と,思い出深い山行となりました。

・信州側は,秩父側の山また山に深い渓谷とは異なり,素朴な山村。谷合に千曲川が作り出したいくらかの平坦な土地が広がり,高原野菜が栽培されています。周囲の山々もなだらかで柔和な雰囲気を醸し出していました。今度,金峰にでも登るとするなら,こちらから入ってみようかと思いました。

H気付事項 ・西沢渓谷入口行きのバスは以前は1台のみだったのが,今回は人数が多く臨時増発されました(臨時便は乾徳山登山口まで入りました)。

・ヌク沢は徒渉点として有名ですが,今回は20mほど上流側に丸木橋が架けられていました。しかし,かなり不安定なので,いつまでもあるとは考えないほうがよいでしょう。徒渉の方が歩きやすいし,丸木橋からは対岸の取り付き点も見失ってしまいます(河原で休んでいたら,後続のグループが迷っていたので教えてあげまあした)。

・1994年版の登山地図を持っていったのですが,今の地図では戸渡尾根を歩きつづける「徳ちゃん新道」が記載されていることが判明。シャクナゲの群落を長い区間歩けるのと,ヌク沢を渡らないですむのとで,よく歩かれているようです。

・この時期,甲武信小屋は「シャクナゲ登山」で混雑するとのこと。誰でも考えることは同じですね。今回も互い違いで寝るハメになりましたが,致し方ないでしょう。

・例年になく春が暖かかったのですが,木賊山と三宝山の上部北斜面にはわずかに残雪がありました。勿論,アイゼンを使うほどではなかったのですが,例年だとわからないでしょう。

・モウキ平から梓山までの迂回コースで,立て続けに3回大きくカーブするところがあります。最後のカーブを曲がらずに橋(日本基橋)を渡ってしまうと,三国峠へ向かう林道に入ってしまうので要注意です。必ず野菜畑の中を通ることです。雨で見通しが利かず(太陽も見えず)迷ってしまい,磁石を頼りに曲がることに決めたのでたが,結局その後車に乗せてもらって助かったのでした。

 

十文字峠のアズマシャクナゲ群落

大山から三宝山を望む

モウキ平付近の五里観音

 


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