穂高連峰 | |
「岳人の聖地」涸沢と「岩の殿堂」穂高連峰へ。憧れの北アルプスデビューがやっと叶いました。 | |
@期間 | 8/10〜13(山中3泊4日) |
A同行者 | N君 |
Bアプローチ | 行き:JR松本駅より上高地まで,タクシー(電車+バスと同額で交渉成立)。 帰り:上高地から松本電鉄・新島々駅までバス。 |
Cルート | 第1日:上高地−横尾−涸沢小屋(泊) 第2日:涸沢小屋−白出コル−奥穂高岳−白出コル−涸沢岳−白出コル−涸沢小屋(泊) 第3日:涸沢小屋−北穂高岳−涸沢岳−白出コル−涸沢小屋(泊) 第4日:涸沢小屋−パノラマ新道−徳沢−上高地 (最高点:奥穂高岳山頂・標高3190m,難易度:☆☆☆☆★) |
D天候 | 第1日:雨 第2日:雨のち曇 第3日:晴ときどき曇 第4日:晴のち曇 |
E所要時間 | 第1日:約6時間半(歩行+休憩時間) 第2日:約9時間(歩行+休憩時間) 第3日:約9時間半(歩行+休憩時間) 第4日:約5時間半(歩行+休憩時間) |
Fポイント | ・全国的には晴れているのに,北アルプス付近だけ不安定な天気予報でした。期待を込めていましたが,やはり上高地は小雨模様でした。 ・横尾谷の氷食地形の規模の大きさには圧倒されました。(北アルプスならではの規模) ・本谷橋からの登りはザックが60Lだったこともあって,応えました。涸沢を目前にして豪雨に叩かれ,足取りは更に重くなりました。涸沢小屋への登りの長かったこと! ・第2日は涸沢小屋で知り合った男性会社員と3人で登りました。朝の大雨には迷っていましたが,強行しました。ザイテングラートの取り付き点を見落として15分のロス。 ・ザイテンは濃霧の中の登りです。晴れていればなんでもない登りなのに,周囲は何も見えす,恐くなっていました。 ・奥穂はやはりガスの中でした。白出コルで昼食をとり,涸沢岳で天候の回復を待ちましたが,常念側が晴れ始めただけでした。一緒にいた会社員とはここで別れて,我々は涸沢まで下山しました。 ・ザイテン取り付き付近のお花畑に咲く花々…チングルマ/ハクサンイチゲ/ミヤマキンポウゲ*/ウサギギク/ミヤマダイコンソウ/コバイケイソウ等(*秀逸) ・第3日は快晴です。待望の北穂へ向けて登り始めました。前半のガレ場は浮き石が多く,緊張させられました。眼下の涸沢のテント村が少しずつ小さくなって行くのがわかりました。 ・北穂まででもっとも気を遣うのは,スラブの長い鎖です。かなり緊張させられました。 ・北穂までのコースでは,ハクサンフウロとヨツバシオガマが印象的でした。 ・北穂からの眺めは最高でした。西に鎮座する笠ヶ岳と,高貴なカールを抱く黒部五郎岳が印象的です。蝶〜常念〜燕のパノラマ銀座尾根もよし。遠く八ヶ岳・蓼科山,南アルプス,富士山,白山まで見渡せました。 ・憧れの槍は穂先だけが雲の中でした。待てども姿を見せませんでした。西風が雲を形成し,穂先を包み込んだままでした。 ・驚嘆させられたのは,ナイフエッジのような大キレットと垂直に近い滝谷でした。吸い込まれそうな光景です。見下ろす登山者は,点のように崖にへばり付いていました。果たして,ここを通過する日は来るのでしょうか… ・北穂から涸沢岳への難コースに挑みました。連続する鎖場に対峙して,全身で戦いました。中でも,涸沢槍を巻くところは少ない足場を伝い,吸い込まれそうな滝谷を見下ろし,腕力をフルに使いました。最後の12mの鎖を腕力に任せて登りきったとき,青空の中に突き出ました。征服感がみなぎってきて,クライマーの気分を味わった気がしました。 ・4日目,パノラマ新道から槍の穂先を初めて見ることができました。それは横尾本谷のカールの上に,気高く聳えていました。 ・屏風の耳手前のコルで涸沢ともお別れです。目を転じると,富士山と南アルプスがくっきりと見えました。 ・コルから先,お花畑が続きます。ハクサンフウロ,クルマユリ,ミヤマトリカブトが印象的で,ほかにも名を知らない数々の花が咲き乱れていました。 ・長い道のりを奥又白谷まで下りてきたとき,前穂北尾根と明神岳の岩峰はやはり美しく見えました。 |
G総括 | ・N君という経験者のお蔭で,充実した山行となりました。初めての北アルプス山行で,その魅力を実感しました。 ・特に,黒部五郎には強い憧れを持ちました。是非,行きたいです。 ・大キレットはいつの日か通過してみたいのですが,大丈夫でしょうか。もう少し体力をつけておく必要がありそうです。 |
H気付事項 | ・行きは松本からタクシー。電車+バスの料金で乗せてもらいました。2人で¥5,000−。元をとれるのでしょうか?この手を使うことはかなり有用かもしれません。(乗合でもやる価値あり) ・北穂〜涸沢岳間のコースは,スリル満点でしたが,3点確保を守っていれば大丈夫です。ただし,消耗したら必ず休む必要があります(涸沢槍はスペースがほとんどなく,滝谷側のテラスで休みました)。 ・パノラマ新道のガレ場で休憩しました。ガレ場の休憩がよくないことを,後日「ヤマケイ」で読んで改めて実感しました。落石に遭遇しても文句は言えないし,自分が腰を下ろしている岩が崩れる危険性もあるからです。 |
ザイテングラートより望む常念山脈(手前は屏風岩) |
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涸沢岳より陽光射る。 |
ヨツバシオガマ(北穂高岳付近) |
北穂山頂より見下ろす大キレット 中央奥に黒部五郎のカール |
横尾本谷カールに気高く聳える槍 |
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