花紀行−2024年4月
東京都小金井市、小平市
(小金井公園と小平グリーンロード)

2023年の秋に宮城県から東京都内に引っ越した。都内に住むのは約19年ぶりのことで、何度か都内に住んでいたが多摩地区は初めてのこと。生活圏もこれまでとは異なるが、何よりも自転車を購入したことで、行動が断然しやすくなったのが大きな特徴と言える。
19年ぶりの東京の冬は記録的な暖冬だったが、春先になって気温の低い日が続き、時に雪も降ったりして桜の開花は3月29日にまでずれ込んだ。最初のお花見は自転車で行ける小金井公園にすることは前から決めていた。

小金井公園は、期待通りの桜の咲き具合で、いくつもの種類の桜を目にすることができた。東門側にあるのは紅枝垂桜の並木で、この辺りはそれほど人が多くないのでゆっくりと写真撮影ができた。園内最大の桜は、ゆりの木広場にある大島桜でこの1本で直径20mにも及ぶ広がりを見せていた。私が気に入ったのは、ユーカリ広場にある「衣通姫(そとおりひめ)」と呼ばれる園内で2番目に大きな桜で、大島桜とソメイヨシノの自然交配種とのこと。なによりも、花によって濃淡が異なる薄紅色の様相が素晴らしく、この1本の桜で40枚ほども写真を撮ってしまうほどに惹かれた。ちなみに、「衣通姫」とは日本書紀に登場する絶世の美女であり、この桜に命名した学者の気持ちがわかるほどであった。(実は、「衣通姫」とされた種類と小金井公園のこの桜は厳密には別だそうで、「衣通姫に似る」と看板には記載されている)

さて、園内を巡れば、江戸東京たてもの園前の広場は一番の賑わいで、写真撮影しようとしても目の前を歩行者や自転車がひっきりなしに通り過ぎて行くため、撮影に苦労した。やはり都内というだけあって人混みも半端ない。今日を逃すと、また来年になってしまう中、晴れ間が出たので皆がどっと押し寄せるのは自分も同じだ。「桜の園」は横目に見ながら西口まで行き、公園を後にする。

さて、この小金井公園付近から西に延びる自転車道路がある。「小平グリーンロード」と呼ばれる道で、行く先は多摩湖である。特に、花小金井駅から小平駅までの区間は桜の並木道が続いており、この日は満開の桜のトンネルの中を進むことができた。自転車に乗る人、ジョギングする人、家族連れで散歩する人など、老若男女様々な人達が繰り出していた。幼い子供が懸命に自転車をこいでいる姿も多いが、後ろから追い抜く時は緊張する。
真新しいランドセルを背負った小さな子供とご両親が、満開の桜の下で記念撮影していた。入学式は明日だろうか。自分が子供の頃は満開の桜と言えば入学式が定番だったが、温暖化で満開の桜は今や卒業式の時季になっている。ともあれ、この日の風景はきっと一生の記念として、残り続けるに違いない。

さて、満開の桜を愛でている東京は平和そのものだが、1月1日に能登半島を襲った大地震や、先日の台湾の大地震、そしてウクライナやパレスチナでは戦争が続いている。苦しむ人々に心を寄せることを今一度考えないと。NHKでは40年前に放送された「核戦争後の地球」が再放送されていた。各国の指導者が愚かな衝動に駆られて取り返しのつかない行動をとらないことを切に願うばかりである。

 



東門にある紅枝垂桜の並木



紅枝垂桜をアップで写す



園内最大の大島桜



大島桜は純白の花びら



衣通姫」も雄大な姿



「衣通姫」の薄紅色



「衣通姫」花びらの染まり具合



江戸東京たてもの園前の広場



「桜の園」には立派な桜も



満開の小平グリーンロード



自転車で満開の中を通り抜ける



老若男女が行き交う道



風格ある桜の木も多い



親子連れで記念撮影する姿も

 

 

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