花紀行−2015年4月
福島県福島市(花見山、百花繚乱の彩り


このレポートを書いているのは実際に訪れてから7年を経てからのことである。当時から鮮烈な記憶として焼き付いていたのだが、花見の名所ではあるが多種多様な花が咲く光景は、桜並木や桜の名木を眺めるスタイルの花見とは一線を画しており、同一のカテゴリーとして扱うのをためらっていた。しかし、数多くの花見を経験する中で、この百花繚乱の色彩美は他には見られないほどに際立っていたことを今になって実感しているのであった。

人工的に一斉に植えられた並木道とも異なる。名木(古木)の周囲に柵を巡らす姿とも異なる。人工的でありながら、無理なく少しずつ少しずつ増やしながら、しかも自然の山の傾斜地を利用してまさに土地に根付くようにして形成してきた巨大な庭園が一斉に花を咲かせる姿は、他に類を見ないほどである。しかも、聞けば個人が作り上げた庭園を自分たちだけでは勿体ないからと観光客に開放しているとか。そんな初代から脈々と受け継がれているその心意気に感心させられた。

写真にあるように、花咲き乱れる丘に点在する民家もごく自然は形で風景を作り出している。桜はもちろん、菜の花、桃、モクレン、それにサンシュユ・・・春が一気に訪れる東北ならではの景色でもあった。小高い所に立てば前景に桜を配した形で残雪の吾妻連峰が顔を覗かせていた。よく見れば、特徴的な形をした吾妻小富士も認めることができた。





 

 
2022.4.28. by TAKASKE

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